オポッサム

出典:https://unsplash.com/photos/qGbbHY3yLZI

オポッサムという動物を知っていますか?
日本ではなかなか馴染みのないオポッサムは、アメリカ大陸に生息しています。カンガルーのように育児嚢(いくじのう)を持つ動物で、ネズミのような顔を持つ動物です。
イメージがわかない人も多いと思うので、本記事ではオポッサムの生態について詳しく紹介します。ぜひオポッサムの魅力を知ってくださいね!

Ads

〜基本情報〜

哺乳綱オポッサム目オポッサム科オポッサム属

大きさは種類によってさまざまで、10cmから100cmなど非常に幅広いです。

代表的な種であるキタオポッサムの大きさは下記の通り。

体長:35〜100cm程度

体重:1.0〜2.5kg程度

キタオポッサムはオポッサム科の中でも最大種と言われています。

ネズミに似た顔を持ち、口先が長く尖っているのはオポッサム全体の特徴です。すべての足に5本の指を持っています。

多くの種で長い尾を持ち、物に巻き付けられます。力強さもあり、枝に巻き付けての木登りはお手の物です。さらには枝から尻尾でぶら下がったり、その状態で飛んでいる虫を捕まえたりします。

また、オポッサムは有袋類ですが、育児嚢がない種類も存在します。

種類ごとの差が大きいこともオポッサムの特徴と言えますね。

オポッサムのような小動物はヘビに捕食されるイメージがありますが、オポッサムにとってはまったく逆。オポッサムは痛みに強いので、噛まれても巻き付かれても気にしません。さらに、ヘビの毒に耐性があるので、ヘビにとってはあまり戦いたくない相手でしょう。

オポッサムは北アメリカ大陸と南アメリカ大陸の一部に生息しています。ほとんどの環境に適応しているので、多くの場所で見られます。

アメリカ大陸に生息する唯一の有袋類で、生物的に有利な有胎盤類の侵入にも耐え、現在まで絶滅を免れてきました。

出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5749009/

オポッサムのQ&A

オポッサムの名前の由来は何?

オポッサムの名前の由来は、アメリカ原住民が使用していたアルゴンキン語の「aposoum(白い動物)」と言われています。

ちなみに、オポッサムとよく似た動物に「ポッサム」という動物がいます。これは「オポッサム」の語頭音消失で、「オ」が脱落した状態です。

ちなみにポッサムが生息するオーストラリアでは「オポッサム」と呼んでもポッサムを指したり、アメリカではポッサムを「オポッサム」と呼んだりすることも。

似たような動物に似たような名前がついてしまうと、どうにもややこしく感じてしまいますね。

出典:https://pixabay.com/images/id-478162/

オポッサムはどうしてそこに住んでいるの?

オポッサムの住処は種によってまったく違います。キタオポッサムは基本的に地表で生活しますが、木登りが得意なので樹上に生息しているものも。

キタオポッサム以外に目を向けると、多様性はさらに増します。地上の穴に潜むものもいれば、水中で生活するオポッサムまで確認されました。ちなみに、水中で生活する種類は水かきを持っているので、オポッサムによって異なった特徴があります。

それぞれの環境に適応して進化したと考えられますが、進化先が幅広いので神秘的なものを感じますね。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Opossum_(37632412346).jpg

オポッサムは何を食べているの?

オポッサムは何でも食べる雑食性で、ネズミや鳥だけではなく果実なども食べます。さらに屍肉も好むので、アメリカでは街中で車にはねられた動物に群がる姿も見られるようです。

このように人間の生活圏でも見られ、人家に侵入してゴミ箱をあさる姿も見られました。

特定のエサに執着しないので、いろいろな場所で見られるようになったのではないでしょうか。日本では見られませんが、1m近い大きさの動物がゴミ箱をあさっていたらビックリしそうですね。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Opossum_with_grapes.jpg

オポッサムとポッサムは同じ動物?

オポッサムとポッサムは共通点が多く、よく混同されています。

まず生態的な特徴の有袋類という点が共通しています。

続いておもに樹上で生活する点も同じ(ただし、オポッサムは種類によって地表で生活するものもいます)。

見た目や生態もよく似ているオポッサムとポッサムですが、実は分類学的に近縁ではありません。

生息地もオポッサムがアメリカ大陸であるのに対し、ポッサムはオーストラリアなので、お互いに面識もなさそうです。

ちなみにオーストラリアの有袋類といえばカンガルーが有名ですね。カンガルーとポッサムは双前歯目に分類されるので、こちらが広い意味で仲間と言えそうです。

オポッサムは死んだふりをするって本当?

オポッサムの天敵は、ジャッカルやサーバルのような肉食の獣たちです。これらの動物たちは運動能力が高いため、まともに対抗してもオポッサムに勝ち目はありません。

そこでオポッサムは演技でやり過ごす方法を身につけました。

その方法は「死んだふり」です。

私たちにとって「死んだふり」と言えば、熊を見かけたときに行うと効果的という俗説があります。しかし、オポッサムの「死んだふり」は、人間には真似できない徹底ぶり。

失神状態に陥って、呼吸は浅くなり、目はうつろです。口からは舌がだらんと垂れ、まさに死んだような表情。さらには、肛門から死臭まで分泌します。

オポッサムの天敵たちは屍肉を好まないので、「死んでいる」と勘違いしてその場を立ち去ってしまうのです。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Opossum_playing_dea.jpg

オポッサムは子どもをおんぶするって本当?

アメリカに生息しているオポッサムの評判は、あまり良くないようです。ゴミを散らかすことがあるため、当然かもしれません。

しかし、「かわいい」という意見もあるのです。特に子どもを産んだオポッサムは、愛しい我が子たちを背中に乗せて移動します。

その姿はなんとも愛らしく感じませんか。一生懸命乗せて運んでいる姿を想像すると、心がほっこりしますね。

出典:https://pixabay.com/images/id-1802326/

オポッサムは1回の出産で50頭も産むって本当?

オポッサムたち有袋類は、あまり強い種類ではありません。世界的に少数派であることが、その証拠です。

有袋類は、現在オーストラリア大陸とアメリカ大陸のみに生息しています。その理由ははっきりとわかっていませんが、地理的な原因があったのではないかと考えられています。

それほどに劣勢の有袋類ですが、オポッサムに関しては今まで絶滅に至らない理由がありました。

それは高い繁殖力です。

オポッサムは成長が早い動物で、半年ほどで自立すると言われています。また、一度の出産でたくさんの子どもを産み、50頭以上産んだという記録も。さらに妊娠期間がわずか1〜2週間ほどという点も、繁殖力の高さに結びつきます。

こうして妊娠回数と出産数が多いオポッサムは、絶滅することなくどんどんと増えていったのでしょう。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Opossum_(16701021016).jpg

Ads

オポッサムの種類

オポッサムにはたくさんの種類がありますが、ここではオポッサム目に分類される代表的な種類を紹介します。

  • ウーリーオポッサム亜科
    • ウーリーオポッサム属
    • セスジウーリーオポッサム属
      • セスジウーリーオポッサム
  • オポッサム亜科
    • Didelphini族
      • ミズオポッサム属
        • ミズオポッサム
      • オポッサム属
        • キタオポッサム
      • Lutreolina
      • ヨツメオポッサム属
    • Marmosini族
      • Marmosa(ワタゲオポッサム属を含む)
      • ジネズミオポッサム属
      • ガウメルマウスオポッサム属
        • ガウメルマウスオポッサム
    • Metachirini族
      • チャイロオポッサム属
        • チャイロオポッサム
    • Thylamyini族
      • Chacodelphys
        • ハレギマウスオポッサム
      • Cryptonanus
      • コアシマウスオポッサム属
      • パタゴニアオポッサム属
        • パタゴニアオポッサム
      • ホソマウスオポッサム属
      • オブトマウスオポッサム属
  • Glironiinae亜科
    • フサオオポッサム属
      • フサオオポッサム
  • Hyladelphinae亜科
    • カリノースキーマウスオポッサム属
      • カリノースキーマウスオポッサム

参考文献

Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%A0%E5%BD%A2%E7%9B%AE
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%82%BF%E3%82%AA%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%A0

Waku Waku Tasmania
https://wakuwakutas.com/about-possum/

公益財団法人 岐阜県国際交流センター
https://www.gic.or.jp/cirblog/2016/09/1.html

ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428816/

BIOME
https://biome.co.jp/biome_blog_164/
https://biome.co.jp/biome_blog_163/#i-3

コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E3%82%AA%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%A0-41206

Wild Animal Writter
http://animalwritting.seesaa.net/article/459846532.html

アイキャッチ画像
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Opossum_1.jpg