ターキッシュアンゴラ

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:White Turkish Angora cat with “odd eyes”.JPG

皆さんは「ターキッシュアンゴラ」というネコを知っていますか?美しい毛並みと優雅なたたずまい。その姿は、まるでお金持ちの家に出てきそうな雰囲気をまとっています。
ですがペットショップで見かける機会はほとんどないため、初めて聞いた!という方も多いのでは?
少し聞きなれないターキッシュアンゴラですが、その歴史はとても古く、たくさんの秘密が隠されているんですよ。
それでは、そんなターキッシュアンゴラの世界について早速探りに行きましょう!

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~基本情報~

原産国 トルコ

体重 オス:3.5~5kg メス:3.5~4.5kg

現在、世界にはいろいろな種類のネコが暮らしていますが、最も古い猫種のひとつとして数えられているのがターキッシュアンゴラです。一説によると「マヌルネコ」がターキッシュアンゴラの先祖ともいわれ、1600年代には既に存在していたようです。

自然発生したのち、フランスを始めとしたヨーロッパ各地に持ち込まれ、その美しくも上品な姿が当時の富裕層から人気を集め、あの有名な「マリー・アントワネット」の愛猫として可愛がられていた歴史もあります。

しかし、1900年代に入ると同類の長毛種である「ペルシャ」の人気が高まり、さらにはペルシャの改良を行なうため、ターキッシュアンゴラが交配に使われるようになった結果、数が激減してしまったのです。

この非常事態を見過ごす訳にはいかない!と品種保存に名乗りを挙げたのがトルコでした。残っていたターキッシュアンゴラを国で保護し、アンカラ動物園にてネコを国宝に指定。慎重に交配を重ねていった結果、少しずつ数を増やすことに成功し、そして国外へ持ち出すことも禁じました。

そんなある日のこと。アンカラ動物園を訪れていた一人のアメリカ軍人がターキッシュアンゴラの美しさに一目惚れし、ぜひつがいを譲渡して欲しい!とお願いします。しかし、動物園側はこれを拒否します。なぜなら、ターキッシュアンゴラはトルコ国内でも高級なネコとして扱われ、現地の人でさえ手に入れるのは難しいとされていたからです。

それでも諦めきれないアメリカ軍人は、しばらく交渉を続けます。その結果、やっと説得に応じてくれたトルコ側から1組のつがいを譲り受けることに成功しました。このとき実際ネコを受け取ったのは、アメリカ軍人の妻である「リーザ」といわれています。

この出来事をきっかけに、アメリカを始めターキッシュアンゴラは世界中でブリーディングが進み、1973年にはCFAにて正式に品種登録されました。もともとはホワイトカラーのみが、ターキッシュアンゴラとして認められていたものの、最近では様々なカラーも公認され、そしてターキッシュバン同様、トルコで希少種としての保存活動が進められています。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Angora_Turc_chatonnes.jpg

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ターキッシュアンゴラのQ&A

ターキッシュアンゴラの名前の由来は?

ターキッシュとは「トルコの」という意味。そして原産国で、現在の都市アンカラの旧名が「アンゴラ」だったことから名付けられました。

出典:https://pixabay.com/images/id-3195121/


ターキッシュアンゴラのカラーバリエーションは?

■ボディカラーの種類

ブルー、ブラック、ホワイト、レッド、クリームがあります。

■模様や配色の種類

・ソリッドカラー
顔や体、脚やしっぽなど体全体が単色

・タビー
全体的にしま模様や斑点(はんてん)模様がある

・パーティーカラー
2色の毛色がランダムに入っている

・シルバー&ゴールデン
毛先のみに色がつき、根本は白色もしくは淡い色の構成

・キャリコ&バイカラー
体の1/2、もしくは1/3が白色で残りは2色以上の毛色構成

・スモーク&シェーデッド
オーバーコートの先端1/2に色がつき、残りの1/2は白色の構成

・タビー&ホワイト
体の1/2、もしくは1/3が白色で残りはしま模様や斑点模様の構成

■アイカラーの種類

サファイアブルー、ブルー、ゴールド、オレンジ、グリーン、ヘーゼル、カッパー、オッドアイがあります。

■毛種

ターキッシュアンゴラは長毛種(ちょうもうしゅ)のみです。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Turkish_angora_tortie_tabby_white.jpg


ターキッシュアンゴラの外見はどんな感じ?

やや小さめの頭、アーモンド形の目。耳は意外と大きく、体型はフォーリンと呼ばれています。前脚よりも後ろ脚の方が長く、中型であるものの、長くほっそりしたボディです。

シングルコートの被毛は柔らかく、まるでシルクの手触り。特に長くてふわふわ&モップのようにも見えるしっぽは、とてもキュートな特徴といえますね。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Turkish_Angora_Odd-Eyed.jpg


ターキッシュアンゴラはペルシャの祖先だったって本当?

ペルシャも最も古い猫種のひとつとして数えられていますが、実はその祖先は「ターキッシュアンゴラだったのではないか?」という説が広がっています。今のところはっきりした証拠はありませんが、もしそうだとすると、ターキッシュアンゴラはさまざまなネコ誕生に関わっているといえますね。


ターキッシュアンゴラを購入するにはどれくらいかかるの?

ブリーダーやキャッテリーから購入する場合は、30万円ほどかかります。どんな環境で育ってきたのか?両親はどんなネコなのか?このようなポイントを確認できるのが長所です。またブリーダーの人柄によって信頼度が変わるので、予約してから見学に行くことをオススメします。

ターキッシュアンゴラはペットショップだとほぼ見られません。そのためブリーダーから購入するのが一般的といえるでしょう。

ちなみに値段に幅が出てしまう条件について何点か紹介します。

・子ネコであること
・血統が優秀であること
・珍しいカラーや模様を持っていること

他に条件はあるものの、特に上記条件に当てはまると高額になる傾向があります。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Sleeping_cat,_white_long-hair_Turkish_Angora.JPG


ターキッシュアンゴラの性格や特徴をもっと詳しく知りたい!

①自由が大好き!あまり束縛はしないで欲しいかも

別名「バレリーナのようなネコ」とも呼ばれるターキッシュアンゴラは、基本的に自由奔放でいろいろな人と仲良くしたい。というよりも、本当に信頼している人にだけ懐きます。甘えん坊なところはほぼ見られないため、たくさん抱っこさせて欲しい!いっぱいもふもふふさせて欲しい!というスキンシップは不向きといえます。

②頭が良く、好奇心旺盛!

基本的に賢いので、しつけもきちんと覚えてくれます。ですが、賢いがゆえにドアの開け方やおやつの場所もすぐに覚えてしまうため、イタズラしないように注意が必要です。興味が湧くといろいろな場所へ行きたがるので、外へ出ていくと最悪の場合帰って来ないことも。脱走対策には十分注意してください。

③運動大好きで活発なネコ!

長毛種のターキッシュアンゴラですが、ほっそりしたボディは意外と筋肉質です。そのため高いところに上る上下運動を特に好むため、下手すると食器棚や本棚によじ登ってしまう危険もあります。これを防ぐためにもぜひキャットタワーを置いてあげてくださいね。

④基本的には優しいけど、少しデリケートなところも

信頼している人。つまり飼い主さんには忠実な愛情表現をしてくれるネコです。ある意味とてもネコらしい性格をしていますが、その一方、自分が一番に扱われていないとストレスを感じることがあります。ですので、多頭飼育や他の動物との同居はできれば避けた方が良いかも知れません。

出典:https://pixabay.com/images/id-5694895/


ターキッシュアンゴラのかかりやすい病気ってなに?

ターキッシュアンゴラのかかりやすい病気は、「毛球症(もうきゅうしょう)、「肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)」、「Ataxia(運動失調症)」があります。

①毛球症

毛づくろいで飲み込んでしまった毛が胃や腸といった消化器官に溜まってしまい、嘔吐(おうと)といった症状を引き起こす病気です。通常、飲み込んだ毛は少量であればうんちと一緒に排泄されるのですが、毛量が多くなると排泄するのが難しくなります。

その結果、排泄しきれなくなった毛玉は嘔吐でしか出せなくなるのです。もともとネコは1ヶ月~数ヶ月に一度、毛玉を吐く行動をします。これは健康なネコでも見られる現象なので、過剰に心配する必要はないのですが、観察していて「毛玉を吐く回数が増えた。もしくは吐こうとする行動が増えた。」このような場合は毛球症にかかっている可能性があるので、病院を受診した方が良いでしょう。

特にターキッシュアンゴラのような長毛種のネコは、毛を飲み込む量が多いので注意が必要です。

また、毛球症は飼い主さんによるブラッシングで予防可能ともいわれています。大切なスキンシップにも繋がるので、ぜひ定期的なブラッシングを心掛けてみてくださいね。ただし、なかにはブラッシングを嫌がる子もいるので、その場合は様子を見ながら少しずつ行なうのが良いでしょう。

②肥大型心筋症

心臓の筋肉が厚くなり、それによって心臓の収縮が上手くいかなくなってしまう病気です。遺伝が原因で発症することが多いため、具体的な予防法はまだ見つかっていません。

発病後、目立った症状が出ない場合もあるため、気づいた時には血栓症(けっせんしょう)を併発していることもあり、最悪の場合死に至るケースもあります。

では、病気を早期発見するためにはどうすれば良いのでしょうか?結論としては定期健康診断を受けるのが重要になります。

肥大型心筋症はまだ画期的な治療法がないので完治は難しいですが、早ければ早いほど対症療法(たいしょうりょうほう)によって病気の進行を遅らせることは可能です。

③Ataxia

あまり聞きなれない病名ですが、猫の「運動失調症」と呼ばれています。小脳異常が原因といわれていますが、詳しいことは現在でも分かっていません。そのため予防方法、治療方法が未だに見つかっていないようです。

他のネコでも発症する可能性はありますが、今のところターキッシュアンゴラの罹患率(りかんりつ)が最も高く、子ネコで発症した場合大人になる前に死んでしまうことが多いとされています。一日も早く、この病気に対する治療方法が見つかるのを願うばかりですね。

出典:https://pixabay.com/images/id-3195130/

ターキッシュアンゴラの寿命は?

ターキッシュアンゴラの寿命は13~18年といわれています。一般的なネコの寿命は12~16年なので、健康問題に気をつけてあげれば、長生きしてくれるネコです。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Turkish_Angora_sitting_on_a_window_sill.jpg

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参考文献

まるごとわかる猫種大図鑑 監修:CFA公認審査員 早田由貴子

世界中で愛される美しすぎる猫図鑑 監修 今泉忠明

猫との暮らし大百科
https://www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/

みんなの猫図鑑
https://www.min-nekozukan.com/

Pet Smile news forネコちゃん
http://psnews.jp/cat/

子猫のへや
https://www.konekono-heya.com/sitemap.html

ねこちゃんホンポ
https://nekochan.jp/

公益社団法人 埼玉県獣医師会
https://www.saitama-vma.org/topics/

アイキャッチ画像
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Angora_turc_blanc_2.jpg