リスザル
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リスザル
リスザルはサル科の中でも最も身体が小さく、体色や身軽に木の上を移動する様子からリスに似ているためにリスザルと呼ばれるようになり、クリっとした眼が特徴の愛くるしい顔立ちと小さい体でちょこまかと動く様がとても可愛らしい動物です。 リスザルは野生や動物園だけではなく、ペットとしても近年人気になってきており、エキゾチックアニマルとしてペットショップで販売されるようになりました。 今回はリスザルの生息地や特徴などの生態を始め、リスザルの様々な魅力についてご紹介していきます。
リスザル 基本情報
哺乳綱(ほにゅうこう)霊長目(れいちょうるいもく)(サル目)-オマキザル科-リスザル属
体長23~37cm 体重500ℊ~1Kg
生息地:南米のコロンビアからパラグアイの熱帯雨林
リスザルはオマキザル科の中でも最も小さい種であり、エキゾチックアニマルとしてペットで飼育されることでも有名です。
体色は黄色~黄褐色に近い色をしており、耳や顔、喉から胸にかけて白く、口の周りは黒くなっています。
体長はオマキザルの中で最小であり、リスのように身軽に木々の上を渡り歩いています。
特徴的な長い尾は物をつかんで持つことは出来ませんが、枝から枝へ飛び移るときのバランス維持に役立っています。
爪の形は人間に似た平爪(ひらづめ)であり、手の力を使って握ることで木登りをします。
昼行性(ちゅうこうせい)であり、気温が涼しい朝や夕方に活動が活発になります。夜は樹の上で寝ていることが多いです。
一つの群れに2~5頭ほどのオスとその家族から成り立っており、合わせて数十頭程で樹の上で生活します。
地上に降りる時は地上に居る餌の昆虫を捕まえるために降りてきます。餌が豊富な場所には数百頭規模のリスザルが集まってきます。
本来、群れは行動範囲が広く、木の上を移動しながら餌を採っていますが、餌が豊富な場所で群れ同士が鉢合ってもほとんど縄張り争いはせず、同じ木になる食べ物を分け合って食べる傾向にあります。
そもそも、リスザルは自分一人で餌を採取するのが苦手であるため、他の種類の餌の採取が得意なサルの後をついて行ったり、他のサルが餌を見つけた後の道を通ります。
発情期は南米の乾季である9月から11月で、5~6か月の妊娠期間を経て、餌が豊富な雨季である2月から4月にかけて一度の出産で1~2頭の子供を生みます。
1才ほどで子どもは独り立ちをして、性成熟するのはオスが5才くらいでメスが3才くらいです。
リスザル Q&A
リスザルの名前の由来は?
リスザルの名前の由来は南オマキザルの中でも、体長が最も小さく、体格や体色がリスに似ていることからリスザルと名付けられました。
英語では「squirrel monkey」と呼ばれており、英語でリスという意味の「squirrel」と猿という意味の「monkey」を組み合わせた単語です。
学名は「Saimiri sciureus」と呼ばれており、リスザルという意味の「Saimiri」とコモンリスザルの種小名である「sciureus」に由来しています。
リスザルの別名はコモンリスザルやボリビアリスザルとも呼ばれています。
リスザルはどうしてそこに住んでいるの?
リスザルは川沿いの森林やマングローブのある湿地帯など水辺に近い環境を好むため、有名なアマゾン川が流れ、付近には熱帯雨林が多く生い茂っている南米が住みやすいです。
リスザルが好むマングローブも南米が主な生息域で、熱帯から亜熱帯にかけての汽水域(きすいいき)と呼ばれる淡水と海水が混じるところに生息しています。
また、リスザルは木の上で生活するため、森林が沢山生い茂っている熱帯雨林は移動や生活するにも便利です。
リスザルは何を食べているの?
雑食性で野生では主に木の実や果実、葉っぱなどの植物や昆虫、小鳥、カエルなどの動物性たんぱく質が豊富な餌も食べて暮らしています。
動物園ではキウイやリンゴ、ニンジンやサツマイモ、青菜、ゆで卵、フードなど果物や野菜、動物性たんぱく質が含まれたものを餌として食べています。
ペットとして飼う場合には市販のモンキーフードを主食としてあげ、副食にリンゴやバナナなどの果物やミルワームやコオロギなどの昆虫、卵や乳製品など植物性の餌と動物性たんぱく質が豊富な餌をあげます。
リスザルは縄張り争いをしない?
リスザルは面白いことに他の動物の様に縄張り争いやエサの取り合いをほとんどしません。
なぜなら、リスザル自体が元々餌を採取するのが下手で、他の種類のサルの後を付いて行ったり、他のサルが餌を漁った後の通り道を通ることで残った餌のおこぼれをもらいます。
他のサルのおこぼれをもらえないときはリスザルの群れ同士で一致団結します。
餌が豊富な場所を見つけると、場所を見つけた群れで占領して他の群れを退けるのではなく、他の群れもウエルカムで餌が豊富な場所を共有して共に餌にありつきます。
貴重な餌を見つけても争いをせず、平和的に群れ同士で協力し合って助け合いながら暮らしています。
リスザルの尾は枝を掴まえられない?
リスザルは体長よりも長い尾を持っています。
サルの中には尾を使って物をつかんだり、枝から枝へと飛び移ったりする種類もいますが、残念ながらリスザルの尾はそういったことが出来ません。
では、何のためにあれだけ長い尾があるかというと、木の上で移動したり枝から枝へ飛び移る際のバランスを取るためにあります。
リスザルは長い尾で物をつかんだり、枝から枝へ飛び移ることが出来ないため、代わりに人間の爪の形に近い平爪と呼ばれる爪の形をしています。
人間に近い爪の形をしているため、尾の代わりに爪を使って物や枝をつかんでいます。
リスザルは世界で初めて宇宙に行った?
リスザルは世界で初めて宇宙に行き、無事に生還した動物としても知られています。
1958年に「ゴード」と名付けられた1匹のリスザルが霊長類として初めて、ロケットで宇宙に飛び立ちました。
残念ながら「ゴード」は生きて帰ってくることが出来ませんでしたが、翌年の1959年に同じリスザルの「ベイカー」とアカゲザルが、再びロケットに乗って宇宙に飛び立ちました。
ロケット発射後は15分間の宇宙旅行を体験し、無事に地球へ生還しました。
この歴史的快挙はリスザルが霊長類として初めて、宇宙に滞在し地球に帰還した種類として世間から注目を集めました。
リスザルは孤独が苦手で気ままな性格って本当?
リスザルは野生では群れで生活しているため、ほとんど一人で過ごすことはありません。そのため、非常に寂しがり屋な性格をしており、孤独になると餌を食べなくなることもあります。
警戒心も強く、敵だと判断すると車が急ブレーキをかけたときのような、「キャー」や「キィー」といった鳴き声を発し、他の仲間に危険を知らせます。
しかし、寂しがり屋な反面で喜怒哀楽(きどあいらく)が激しく、好き嫌いがはっきりしているために好きな餌には食らいついて食べますが、気に食わない餌だと眉間にしわを寄せて餌をポイ捨てする気ままな習性も持ち合わせています。
リスザルはそもそもペットとして飼える?
近年、ペットショップでも見かけることが増えたリスザルですが、実際にペットとして飼えるのか気になりますよね。
リスザルの飼いやすさはエキゾチックアニマルの中でも、中級クラスです。
リスザルは木の上で生活しているため、飼育するには高さ・広さ共に十分なスペースを必要とします。
普段は木の上で尿やフンをするため、固定したトイレの場所を決めることが難しく、ゲージ内はフン尿で汚れやすくこまめな掃除が必要です。
また、尿でマーキングする習性があるため、ゲージ内だけでなく散歩などの外出の際にリスザルを離した時に部屋のあちこちにマーキングする可能性は高いです。
また、野生では熱帯地域で暮らしているために寒さに弱く、冬場はペットヒーターで保温する必要があります。
リスザルはペットとして慣れる?
愛くるしい表情と可愛らしいサイズのリスザルをペットとして飼うからには、是非慣れて欲しいですよね。
リスザルは野生でも仲間同士で助け合いながら暮らしており、愛情豊かで遊ぶことが大好きです。
遊び道具は手につかんで遊べるものや木の上で寝ている習性を利用して使えるハンモックを好みます。
また、リスザルは嗅覚と聴覚に優れているため、飼い主の匂いや声を覚えることが出来ます。
名前を呼ぶなどの声掛けをしたり、近づいてスキンシップを取れば徐々に慣れて来て懐きやすいです。
かなり慣れた段階では、外で散歩をさせることも可能で、リスザル用のハーネスリードを装着して十分な練習の下、散歩に一緒に出掛けられます。
いたずら好きの面もあり、眼鏡や光物が付いたアクセサリーを飼い主から奪っておもちゃとして遊ぶ習性もあるため、取られないように十分に気を付けましょう。
リスザルを飼う上での注意点はある?
リスザルは意外にも気分屋の一面があり、機嫌が悪い時や敵だと警戒しているときなどは普段の穏やかな性格と違い、飼い主でも攻撃してくる可能性はあります。
リスザルは様々な病原菌を持っているため、攻撃された際に手をかまれたり、引っかかれたりすることで体内に病原菌が侵入する恐れがあるため、攻撃されてけがをした場合はすぐに消毒し、場合によってはすぐ病院に行きましょう。
また、決められた場所でトイレが出来ないため、あちこちにフン尿を巻き散らかし部屋中が臭くなる恐れもあるため、散歩などで離す際は大切なものは違う部屋にしまうなど十分に配慮してから外に出しましょう。
リスザルの寿命と値段はどれくらい?
リスザルの寿命と値段はリスザルの種類によって異なります。
主にペットとして流通しているのはコモンリスザルと呼ばれる種類です。
コモンリスザルの寿命は10~15年ほどで、犬猫よりは若干短いです。
お値段は大型のペットショップで1匹40~60万円ほどで売られており、ペアで買う場合は90万円前後で販売されています。
コモンリスザルと比べて頭や顔が黒いのが特徴であるボリビアリスザルの寿命は10~20年ほどで、コモンリスザルよりも長生きします。
お値段は大型のペットショップで1匹40~60万円ほどで売られており、犬猫や他のエキゾチックアニマルと比べると少々お値段設定は高めとなっています。
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リスザル 種類
•ボリビアリスザル
•セアカリスザル
•コモンリスザル
•キンゴシリスザル
•クロアタマリスザル
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リスザル 参考文献
- Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/リスザル
- 大山内動物園‐リスザル http://www.oouchiyama-zoo.com/animals/10486/
- コモンリスザル‐web猿図鑑 https://sarucom.com/common-squirrel-monkey/
- リスザル‐ペットショップのコジマ https://pets-kojima.com/library/zukan_small/detail/id=25038
- リスザルをペットとして飼いたい!種類と値段の相場は? https://er-animal.jp/pepy/1305
- リスザルは世界初の宇宙飛行猿!?大きなお目目と人懐っこさが人気!リスザルの生態や特徴について紹介します。 https://www.osaruland.jp/tips/1929/
- 第32回/リスザル‐樹上で暮らす、孤独が苦手なサル【アニマル“しっかり”みるみる】 https://kurukura.jp/car-life/20210726-90.html
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