スカンク

スカンクといえば、オナラが臭い生き物として有名ですね。「スカンク=オナラ」の印象が強く、生態を知らない人が多いのではないでしょうか?
私たちの体に臭いがついてしまうと、洗っても簡単には落ちません。臭いで攻撃されることを知っていると、警戒(けいかい)して余計に近寄れないですよね。
そのため、スカンクについて誤解されていることがあります。それは、スカンクの悪臭(あくしゅう)は正確にはオナラではないということです。オナラではないのなら、悪臭の正体は何なのでしょうか?とても気になりますね。
スカンクはどんな生態をしているのか一緒に探ってみましょう!

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〜基本情報〜

哺乳綱−食肉目−スカンク科(イタチ科)

シマスカンク 体長:約25〜48cm 体重:約1〜3kg

大抵のスカンクは、北アメリカから南アメリカにかけて幅広く生息しています。しかし、一部のスカンクは全く異なる地域で暮らしています。その種類とは「ジャワスカンクアナグマ」と「パラワンスカンクアナグマ」です。

この2種類は、スカンクアナグマ属に含まれています。生息地はアジアのインドネシア、フィリピン、マレー諸国です。アメリカとアジアでは、かなり距離が離れた場所で生息しているのですね。

スカンクは、基本的に単独行動をしています。日中は住処(すみか)で睡眠を取り、夜になるとエサを求めて活動を始めます。スカンクは結構な大食いなので、活動時間のほとんどを食事に費(つい)やしてします。日当たりのよう場所を好み、反対に日当たりの悪い場所は好みません。

スカンクは、以下の5つの場所を住処として暮らしています。
・自分で地面に穴を掘って作る
・木の洞(ほら)を利用する
・岩陰(いわかげ)を利用する
・民家の下に潜む
・他の動物が作った穴を利用する

出典:https://pixabay.com/images/id-3716043/



民家の下に住み着かれてしまうのは困りますね。民家の住人とスカンクが、接触(せっしょく)してしまう可能性が高まってしまいます。もし人間の近くで悪臭を放たれてしまうと、様々な被害(ひがい)を受けてしまうのです。人間とスカンクのお互いのためにも、適切な距離を保つことが大切ですね。

スカンクは、2月〜4月にかけて繁殖期(はんしょくき)を迎えます。オスは自分と行動範囲が被っているメスと交尾(こうび)をします。スカンクの子育てにオスは関与(かんよ)しません。そのため、オスは交尾が終わると次のメスを探しに行ってしまいます。スカンクは、一夫多妻制(いっぷたさいせい)の生き物なのですね。

出典:https://unsplash.com/photos/YoEA2dcDo0g



妊娠期間は約60日ほどなので、5〜6月ごろに出産を迎えるメスが多いです。スカンクの種類によっては、期間に差がある場合もあります。1回の出産で2〜9頭ほどの子供が生まれます。生まれたての子供の体重は約35gです。

メスは母乳(ぼにゅう)を与えるなど、子供の面倒を独りで行わなければいけません。子供が独り立ちをするのは、生後1年を過ぎた頃です。もし9頭もの子供を産んだ場合、想像するだけでも子育て大変そうですね。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Cokeville_Meadows_National_Wildlife_Refuge_(12910455033).jpg

知名度が低いペット

あまり知られていませんが、スカンクはペットとして飼育することができます!強烈(きょうれつ)な臭いを放つ動物だからこそ、飼育できることに驚く人も多いと思います。問題となる臭いはどう対応するのか気になりますね。

実は飼育できるスカンクは、臭いの素である臭腺(しゅうせん)を摘出(てきしゅつ)した状態で渡されます。臭腺を摘出してあれば、悪臭で攻撃(こうげき)することはできません。ですが、スカンクは獣臭(けものしゅう)がするので臭いが気になる方もいるそうです。

スカンクには隠れファンが存在しています。特にスカンクの生息地であるアメリカには、愛好家(あいこうか)が多く人気が高まっているのです。認知度が高まっているスカンクの飼育方法について、一緒に調べてみましょう!

飼育することのできる種類は?

ペットとして飼育することができるのは「シマスカンク」です。動物園で飼育されているスカンクと同じ種類です。

スカンクは法律が改正(かいせい)されたことで、輸入が難しくなっています。加えて、スカンクは臭腺(しゅうせん)を取り除く手術をしなくてはいけません。販売するまでに時間がかかるため、スカンクの値段は25〜30万ほどします。高価すぎて簡単には出すことができませんね。

エサは何をあげたらいいの?

スカンクは雑食(ざっしょく)なので、色んなものを食べることができます。野生のスカンクと同じエサを用意することはできませんが、代用して与えることはできます。

・ドックフード
・果物
・野菜
・昆虫

スカンク専用のフードが販売されていないため、主食はドックフードで対応します。果物や野菜は同じ種類のものだけでなく、様々な種類をローテーションするように与えてみてください。昆虫については、ミルワームやコオロギなどをペットショップで購入することができます。

飼育環境について

・大きいケージ
スカンクが動きやすいように、ケージは大きめのサイズを選ぶようにしましょう。大型犬用のケージなどおすすめです。ケージが狭いとストレスを与えてしまいます。

・給水ボトル
ケージに取り付ける、犬・猫用の給水ボトルを用意しましょう。

・エサ入れ
エサ入れを引っ返さないように、陶器(とうき)などの重めのものがおすすめ。

・猫用トイレ+砂
スカンクは、決まった場所にトイレ習性があります。よくする場所にトイレを設置してあげましょう。スカンクは意外ときれい好きなので、毎日掃除をしてあげてください。

・毛布
毛布はスカンクが隠れられる場所として役立ちます。また、爪が傷つかないように保護もしてくれるので準備してあげてください。

飼育する際に注意する点は3つあります

1)スカンクを診察してくれる動物病院を探しておきましょう
スカンクは、エキゾチックアニマル専門の動物病院でしか診てもらうことができません。スカンクは、複数の予防接種(よぼうせっしゅ)を打たなくてはいけないペットです。事前に診てもらえる病院を確保しておきましょう。

2)温度管理をしっかりしましょう
スカンクは、寒さに強いですが暑さには弱い生き物です。季節の変わり目は、特に部屋の温度を注意してあげる必要があります。スカンクが快適(かいてき)に過ごせる温度は、約15〜18℃だと言われています。温度を確認しながら、冷暖房器具(れいだんぼうきぐ)で調節をしてあげてください。

3)体調管理をしっかりしてあげましょう
スカンクは、与えられた分だけ食べてしまう大食いです。飼い主さんが食事をしっかり管理してあげないと、肥満(ひまん)になってしまいます。エサは1日に2回決まった量を与えるようにしてください。

また、適度に運動をすることも体調管理に必要です。スカンクは、行動範囲の広い生き物なのでケージの中だけでは狭すぎます。夜に散歩の時間を決めて、部屋の中で動き回れるスペースを作ってあげてください。健康だけでなくストレス発散にも繋がります。

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スカンクのQ&A

スカンクの名前の由来は?

スカンクという名前は、英名の「Skunk」をそのまま取り入れた呼び方です。「Skunk」とは、どういう意味なのでしょうか?

英名の由来には、あるアメリカの先住民族(せんじゅうみんぞく)が関わっています。その民族の名前は、アベナキ族といいます。アベナキ族は、スカンクのことを「セガング(Seganku)」と呼んでいました。「セガング(Seganku)」とは、「吹きかけるもの」という意味です。

確かに、スカンクは悪臭を敵に向けて吹きかけます。その独特な攻撃の仕方から、名付けられていることが分かりますね。

出典:https://unsplash.com/photos/AKi40jFC1i0

スカンクは何を食べているの?

スカンクは雑食(ざっしょく)なので何でも食べることができます。野生のスカンクであれば、エサの種類も豊富です。全てを把握(はあく)することは難しいため、簡単にどんなものを食べているのかご紹介します。

・昆虫(バッタ、幼虫、コオロギ、カブトムシなど)
・果物
・野菜
・植物(果実、木の葉など)
・魚
・鳥
・爬虫類
・小型哺乳類(ネズミ、うさぎ、卵など)
・民家のゴミ

上記の内容を見てみると、こんなに食べられる物があるとエサに困ることは無さそうですね。しかし、民家のゴミまで食べてしまうのは驚きですね。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Striped_Skunk_Freddy_marshmallow.jpg

スカンクの悪臭(あくしゅう)はオナラじゃないのは本当?

スカンクが悪臭を放出しているのは、肛門(こうもん)からではありません。肛門の両脇にある臭腺(しゅうせん)から放出しているのです。臭腺と肛門の位置と近いため、オナラだと勘違いされ続けてきました。

スカンクの悪臭の正体は、「ムスク」と呼ばれる黄色い分泌液(ぶんぴつえき)です。この分泌液には、「ブタンチオール」という成分が含まれています。

ブタンチオールとは、毒薬(どくやく)に近い要素を持った成分なのです。臭いだけでなく危険な成分まで含まれているなんて、スカンクが持っている武器は強力なものであると再認識させられました。

出典:https://pixabay.com/images/id-1703718/

スカンクはどのように攻撃(こうげき)をするの?

スカンクの攻撃方法は、悪臭を敵に向けて放出します。しかし、いきなり敵に攻撃をすることはありません。敵に遭遇(そうぐう)した場合は、まず威嚇(いかく)から始めるのです。

スカンクの威嚇は、尻尾を高く上げて前足で地面を叩きつけます。積極的に戦いたいわけではありませんので、威嚇によって相手が逃げてくれるように行動します。スカンクの悪臭を知っている動物は、近づくことはありません。

しかし、全ての動物が逃げてくれるとは限らないのです。威嚇をしても逃げてくれない場合は、悪臭を相手に向けて放つしかありません。相手との距離が3〜5mほど離れていても、スカンクは攻撃を命中させることができます。

しかし、スカンクの攻撃にも欠点があります。
その欠点とは、使用できる分泌液の量が限られているということです。分泌液は体内で作成しているため、使った分を補充するには時間がかかってしまいます。そのことを理解しているのかスカンクは、無駄打ちをせず最終手段にしか悪臭を使うことはありません。

出典:https://pixabay.com/images/id-3710721/

スカンクの悪臭はどんな臭いなの?

スカンクのニオイは臭(くさ)いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。臭いニオイにも種類があるため、イメージしにくいですよね。そこで、実際にニオイを嗅いだ人の例えを一部ご紹介します。

・強烈(きょうれつ)なニンニクの臭い
・硫化水素(りゅうかすいそ)の臭い
・古いタイヤやゴムが焦げた臭い
・腐(くさ)ったごま油の臭い
・腐った玉ねぎの臭い など

上記の例えを見るだけでも、確かに臭そうなニオイであることがわかりますね。

出典:https://pixabay.com/images/id-689181/

スカンクの臭いはどうして簡単に落とすことができないの?

スカンクの臭いは、なかなか落とすことができないと聞いたことはありませんか?臭いニオイでも水と石鹸(せっけん)で洗えば落ちるものもありますが、スカンクの臭いは簡単に落とすことはできません。どうして洗い落とすことができないのか、その理由を簡単にご説明します。

人間の皮膚(ひふ)には、タンパク質という物質が含まれています。スカンクの分泌液(ぶんぴつえき)は、皮膚のタンパク質に触れると付着してしまうのです。

それだけでなく、付着した分泌液は徐々に人間の皮膚の中まで染み込んでしまいます。皮膚の表面に付着した臭いとは違い、染み込んでしまった分泌液を洗い流せないため臭いが残ってしまうのですね。

出典:https://pixabay.com/images/id-853084/

スカンクは臭い以外にも危険があるのは本当?

スカンクは悪臭ばかり注目を集めてしまっていますが、他にも危険なことがあります。その危険とは「狂犬病(きょうけんびょう)」のことです。

狂犬病とは、狂犬病ウイルスに感染(かんせん)した動物に噛まれたり、引っ掻かれたりすることで傷口から感染してしまうウイルスです。狂犬病を発症(はっしょう)してしまうと、治療法(ちりょうほう)がなく100%死んでしまいます。現在の進化し続けている医療技術でも、治療することのできない危険なウイルスなのです。

ウイルスを媒介(ばいかい)する動物で有名なのは、イヌ、コウモリ、キツネ、そしてスカンクです。狂犬病に感染した動物は凶暴化(きょうぼうか)し、無差別(むさべつ)に襲いかかってきます。野生のスカンクを見かけたら、悪臭だけでなく噛まれることにも警戒(けいかい)して距離を取る必要がありますね。

出典:https://pixabay.com/images/id-687964/

スカンクに天敵はいるの?

スカンクの天敵は、猛禽類(もうきんるい)です。代表的な敵は「ミミズク」があげられます。

スカンクは空からの敵に弱く、鳥類は嗅覚(きゅうかく)が鈍(にぶ)いため悪臭の攻撃が効きにくいのです。陸上の敵は臭いで撃退(げきたい)することができますが、臭いが効かない敵には逃げることしかできません。強力な武器を持っているスカンクでも、敵(かな)わない相手がいることがわかりましたね。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Cokeville_Meadows_National_Wildlife_Refuge_(12910473183).jpg

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スカンク種類

【スカンク属】
・シマスカンク
・セグロスカンク

【マダラスカンク属】
・セイブマダラスカンク
・トウブマダラスカンク
・ピグミーマダラスカンク
・ミナミマダラスカンク

【ブタバナスカンク属】
・ブタバナスカンク
・テキサスブタバナスカンク
・アマゾンスカンク
・アルゼンチンスカンク
・アンデススカンク
・ペルースカンク
・パタゴニアスカンク

【スカンクアナグマ属】
・ジャワスカンクアナグマ
・パラワンスカンクアナグマ

参考文献

肉食動物.com「シマスカンク」
https://carnivore.jp/striped-skunk/

ウィキペディア「スカンク」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%AF

Pet Pedia「スカンクの生態、特徴、飼い方」
https://petpedia.net/article/194/skunk

ホンシェルジュ「5分でわかるスカンクの生態!一体どれだけ臭いの?種類や生息地も解説!」https://honcierge.jp/articles/shelf_story/6705

Private Zoo Garden「シマスカンク」
https://pz-garden.stardust31.com/syokuniku-moku/itati-haiena-ka/sima-sukanku.html

肉食動物.com「シマスカンク」
https://carnivore.jp/striped-skunk/

アイキャッチ画像
https://unsplash.com/photos/hlIvGDqffrw