シンガプーラ
シンガプーラ
シンガプーラ
皆さんはシンガプーラというネコを知っていますか? 日本であまり見かけることは少ないので、知る人ぞ知るネコ・・・といった感じかも知れませんね。 なんといっても特徴的なのは小さな体つき!その外見から「小さな妖精」なんてよばれることもあるんですよ。 でも小さな体の中にはたくさんの秘密がつまっています。一緒にシンガプーラの誕生秘話をのぞいてみませんか?
シンガプーラ 基本情報
原産国 シンガポール
体長 30cm
体重 2~3.5kg
実はシンガプーラの祖先はもともと下水道管を始めとした場所で暮らしていた野良ネコ、もしくは「ドレインキャット」といわれています。
1970年代のある日のこと。出張でシンガポールを訪れていたアメリカ在住のメドゥ夫妻が、道端にいた3匹の子ネコを保護しました。しばらくして子ネコが大きくなると、大人にしては体が小さい。それにこのネコは褐色ティックドタビーという珍しいカラーを持っているという事に気づきます。
その後ネコたちを連れて故郷であるアメリカに戻った夫妻は、この特徴を生かしたネコを増やしたいと考え、本格的に繁殖活動へと取り組む事となりました。
それから約7年後、シンガプーラは「CFA」と「TICA」で正式に品種登録される事になったのです。
1987年にはブリーダーであるジェリー・メイスもシンガプーラの繁殖をしたいと考え、メドゥ夫妻より基礎ネコを譲り受けました。ですがメイスは、この後驚くべき記録を発見してしまいます。
それはなにかというと「メドゥ夫妻はアビシニアンという品種をシンガポールに持ち込んだ。そして夫妻の家にはバーミーズというネコも飼っていた。」という内容でした。
アビシニアンとはシンガプーラにとても良く似ているネコなのですが、もしこれが事実ならば、シンガプーラは純粋なシンガポール出身のネコではなく「アビシニアンとバーミーズの交配によって生まれたネコなのでは?」という可能性が高くなるのです。
この疑問に対してCFAは調査を行った結果「確かにアビシニアンを持ち込み、バーミーズも飼育していたことは事実だが、シンガポールで3匹の子ネコを保護した事も事実であり、それを基礎として新しい品種のシンガプーラを生み出したのも事実である。」
このような結論にたどり着いたため、シンガプーラの登録取り消しはされずに済んだようです。
純血種の中ではとても小さいといわれているシンガプーラですが、生育環境によっては変化する事があるようです。同じシンガプーラでも、アジア圏で育てるよりもアメリカで育てる方が大きくなりやすいとのことですが、詳しい原因はよく分かっていないようです。
シンガプーラ Q&A
シンガプーラの名前の由来は?
マレー語でシンガポールの事を「シンガプーラ」とよび、そこから名づけられたといわれています。
シンガプーラのカラーバリエーションは?
セーブル(濃いブラウン、黒褐色)のみです。
・ティックドタビー 1本1本の毛色に濃段がある模様のみです。
イエロー、グリーン、ヘーゼルがあります。
シンガプーラは短毛種(たんもうしゅ)のみです。
シンガプーラの外見はどんな感じ?
頭の形は全体的に丸く、体型はセミコビーとよばれています。アーモンド型&つり上がり気味の大きな目は美しく、頭の大きさに対して耳は大きめで付け根は幅広く、先はとがっています。
脚は細めですがほどよく筋肉質で、がっしりしています。スラリとしたボディですがたくましい体つきをしています。
毛並みの手触りはやわらかくなめらかであり、まるでシルクのようといわれています。テイッキング模様のため、毛並みの動きによって色の微妙な変化を楽しむことができます。
シンガプーラの体はどうして小さいの?
世界最小といわれていたシンガプーラですが、なぜ大人になっても体が小さめなのかというと、もともとは自然発生した野良ネコが先祖になっているため、詳しい理由はよく分かっていないようです。
ちなみに、近年シンガプーラより小さい「スキフトイボブテイル」と「クロアシネコ」が発見されました。どれくらい小さいのかというと、大人のシンガプーラは平均体重が2.5kg(メス)ですが、スキフトイボブテイルは1.7kg(メス)、クロアシネコは1.3kg(メス)しかありません。
分かりやすくいうと、一般的なイエネコの1.3kgといえば生後3ヶ月にあたります。つまり、スキフトイボブテイルとクロアシネコは大人になっても、一般的な子ネコサイズまでしか大きくならないのです。
スキフトイボブテイルは家で飼育できる世界最小のネコになります。ですがクロアシネコは、レッドリストに登録され保護されている動物なので飼育はできないようです。
シンガプーラを購入するにはどれくらいかかるの?
ブリーダーやキャッテリーから購入する場合は、15万円前後かかります。どんな環境で育ってきたのか、両親はどんなネコなのか確認できるのがメリットです。
またブリーダーとの人柄にもよって信頼度が変わるので、予約してから見学に行くのが望ましいです。
ペットショップの場合は15~20万円で、場合によってはブリーダーから購入するより若干価格を抑えることができます。ですが、なかにはむやみやたらに繁殖させている場合もあるので、繁殖元がはっきりしないお店からの購入は避けた方がいいかも知れません。
シンガプーラは比較的、値段に大きな幅は見られないのですが、なかには30万以上する場合もあります。
・子ネコであること ・両親の血統が優秀であること ・毛並みなどの見た目が良いこと
他にも条件はあるのですが、主に上記の条件に当てはまると値段が高くなってしまう傾向があるようです。
また、悲しいことにニセのシンガプーラを売りつけようとするブリーダーやペットショップもいます。
シンガプーラは小柄であることが絶対条件ですが、肥満でもないのに体重が4kg以上に成長している場合は本物のシンガプーラではない可能性があるので、あまりにも子ネコの価格が安い場合は注意が必要です。
シンガプーラの性格や特徴をもっと詳しく知りたい!
好奇心旺盛(こうきしんおうせい)で元気いっぱい、そして運動神経抜群です。その昔はネズミを追いかけていたこともあるので、おもちゃに対しての反射神経はとても素早く、色々な物に興味を示すため、やんちゃなイタズラ好きと思われてしまう場合もあるようです。
鳴き声は小さめなので、アパートやマンションでも飼育しやすいといえるでしょう。穏やかな一面も持ち合わせているので飼い主さんにもよく懐いてくれます。ですが少し人見知りな部分もあるので、初対面の人には警戒してしまうこともあります。
嫉妬しやすいシンガプーラは、飼い主さんに対しては自分だけを見て欲しい!という願望も持っているせいか、多頭飼いには向いていないようです。
また飼い主さんが小さな子どもの面倒ばかり見ていると、甘えたがりのシンガプーラにとってはストレスに感じることがあります。
100%難しいという訳ではないのですが、できれば小さなお子さんとの同居は控えた方が良さそうです。大家族や騒がしい環境よりも、少人数で静かな環境下での飼育が好ましいです。
賢いといわれているシンガプーラは、しつけもきちんと覚えてくれることが多いです。
どちらかというとオスの方が甘えん坊で穏やかな性格のネコが多く、メスはクールでおとなしめのネコが多いようです。
甘えん坊シンガプーラといつも楽しく遊んでいたい!という場合にはオスを、適度な距離を保ってまったりと暮らしたい場合にはメスがいいかも知れませんね。
もちろん性格には個体差があるので、オスとメスの気質が逆転することもあります。あくまでも参考程度に覚えておくといいでしょう。
シンガプーラのかかりやすい病気ってなに?
シンガプーラのかかりやすい病気は「ピルビン酸キナーゼ欠損症(ぴるびんさんきなーぜけっそんしょう)」、「皮膚秒(ひふびょう)」、「肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)」があります。
「ピルビン酸キナーゼ欠損症(けっそんしょう)」とは「ピルビン酸キナーゼ」という酵素が不足することで赤血球が破壊されてしまい、貧血を引き起こしてしまう病気です。
目に見える症状として疲れやすい、食欲低下などがあります。およそ2~3ヶ月で貧血になってしまうことが多いのですが、症状が軽いと大人になるまで気づかないことも多く、そのまま命を落としてしまうこともあります。
ですがこの病気を発症する可能性は低いので、全てのシンガプーラがピルビン酸キナーゼ欠損症にかかってしまう訳ではありません。
遺伝性疾患なので具体的な予防法はなく、ひとつの治療法として骨髄移植(こつずいいしょく)もありますが、費用の面そしてネコの体にかかる負担を考えると、積極的にオススメできる治療法ではないようです。
原産国であるシンガポールは1年中蒸し暑い国です。そのため寒いのが苦手なのはもちろん、乾燥にも敏感な体質をもっています。
特に冬は乾燥しやすいため、皮膚病にかかりやすくなることがあるようです。体をかゆがったり、皮膚が赤くなっていたりしていたら病気のサインかも知れないので、病院に連れて行ってあげるのが望ましいでしょう。
「肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)」は心臓の筋肉が厚くなり、それによって心臓の収縮が上手くいかなくなってしまう病気です。
遺伝が原因で発症することが多いため、こちらも具体的な予防法はまだ見つかっていません。また発病した後症状が出ない場合もあります。
そのため気づいた時には血栓症(けっせんしょう)を併発していることがあり、そのまま死んでしまう危険性もあるのです。
では病気を早期発見するためにはどうしたら良いのかというと、定期的に健康診断を受けることが重要となります。
この病気は画期的な治療法がないので完治させるのは難しいですが、早ければ早いほど対症療法(たいしょうりょうほう)により進行を遅らせることはできます。
※遺伝性疾患とは染色体(せんしょくたい)や遺伝子の変異(へんい)によって発生する病気です。
シンガプーラの寿命は?
シンガプーラの寿命は13~16年といわれています。一般的なネコの寿命は12~16年なので、どちらかといえば長生きしてくれるネコです。
かかりやすい病気などに注意してあげれば16年以上生きてくれることもありますので、是非心がけてみてくださいね。
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シンガプーラ 種類
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ターキッシュバン
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デボンレックス
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トイガー
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マンチカン
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ラグドール
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ラパーマ
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シンガプーラ 参考文献
- まるごとわかる猫種大図鑑 監修:CFA公認審査員 早田由貴子
- 世界中で愛される美しすぎる猫図鑑 監修 今泉忠明
- The Cat Fancier's Association, Inc. https://cfa.org/singapura/
- 猫との暮らし大百科 https://www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/
- みんなの猫図鑑 https://www.min-nekozukan.com/
- Pet Smile news for ネコちゃん http://psnews.jp/cat/
- 子猫のへや https://www.konekono-heya.com/sitemap.html
- Cat Press https://cat-press.com/breeds
- MOFFME ペット保険 https://moffme.com/article/618
- pepy https://pepy.xsrv.jp/80917
- ねこちゃんホンポ https://nekochan.jp/
- 公益社団法人 埼玉県獣医師会 https://www.saitama-vma.org/topics/猫の遺伝性疾患について/
シンガプーラ 使用メディア紹介
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