インドシュモクザメって、どんなサメ？

インドシュモクザメは、シュモクザメ科に属する、サメの一種です。

彼らは、他のシュモクザメと比べて、頭鰭(とうき)が、非常に横に広く、まるで、翼を広げたように見えるのが特徴です。英語では、「Winghead shark（ウイングヘッド・シャーク）」と呼ばれ、まさに、その名の通りです。彼らの頭鰭は、体長の、約半分もの、幅があり、シュモクザメの中でも、最も幅広いと言われています。彼らは、灰色がかった体色をしており、お腹は、白っぽいです。また、彼らの目は、他のシュモクザメと比べて、大きく、緑色をしています。彼らは、夜行性で、日中は、海底で休んで過ごし、夜になると、活動を始め、餌を探します。彼らは、単独で行動することが多いですが、時には、小さな群れを作ることもあります。

インドシュモクザメの頭の形には、どんな秘密があるの？

インドシュモクザメの、横に大きく広がった頭鰭(とうき)には、いくつかの役割があると考えられています。

・視野の拡大：頭鰭に目がついているため、他のサメよりも、広い範囲を見渡すことができます。これは、獲物を探したり、敵から身を守ったりするのに役立ちます。

・嗅覚の向上：頭鰭は、嗅覚器官としても機能しています。彼らは、頭鰭を左右に振ることで、より広範囲から、餌の匂いを感じ取ることができます。

・電気受容器：頭鰭には、「ロレンチーニ器官」と呼ばれる電気受容器が、たくさん集まっています。この器官は、他の生物が発する微弱な電流を感知することができます。彼らは、この器官を使って、砂の中に隠れている獲物を探したり、敵の位置を把握したりすることができます。

・揚力：頭鰭は、飛行機の翼のように、揚力を発生させる役割も果たしています。そのため、彼らは、少ないエネルギーで、水中を移動することができます。

・方向転換：頭鰭は、舵(かじ)の役割も果たしており、水中での、素早い方向転換を可能にしています。

まさに、多機能なハンマーですね！

インドシュモクザメは何を食べているの？

インドシュモクザメは、肉食性で、主に、小魚や、甲殻類を食べています。

彼らは、夜行性で、夜になると、活発に活動し、海底を、泳ぎ回りながら、餌を探します。彼らは、頭鰭に備わった「ロレンチーニ器官」を使って、砂の中に隠れている獲物を探します。また、彼らは、イカや、タコなどを食べることもあります。

【クイズ！】インドシュモクザメは、絶滅の危機に瀕している？

インドシュモクザメは、IUCN（国際自然保護連合）のレッドリストで、「絶滅危惧種(EN)」に指定されています。

彼らの数が減少している原因は、主に、人間の活動によるものです。

・漁業による混獲(こんかく)：漁業の網に、誤って、かかってしまうことがあります。

・フカヒレ漁：彼らのヒレは、フカヒレとして、高値で取引されるため、乱獲(らんかく)されています。

・生息地の破壊：沿岸開発や、環境破壊によって、彼らの住む場所が、失われています。

インドシュモクザメを守るためには、漁業の規制や、フカヒレ漁の禁止、そして、生息地の保護など、様々な取り組みが必要です。また、私たち一人ひとりが、フカヒレを食べないようにすることも、彼らを守ることにつながります。