ダチョウ
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皆さんはダチョウといえば?と聞かれたとき、どんなことをイメージしますか とても足が速い鳥!と思い浮かべる人も多いはず。もちろんそれがダチョウにとって一番の特徴でもあり、有名なことでもあるのですが・・・このページには、ダチョウの面白い姿が他にものっています! ダチョウの不思議な世界をさぐってみませんか?
ダチョウ 基本情報
鳥綱-ダチョウ目-ダチョウ科-ダチョウ属
全長1.8m 頭高 2.1~2.8m 体重 130~150kg
ダチョウは英語で「オーストリッチ」とよばれています。主にアフリカやサバンナに生息しています。現在、世界で確認されている鳥の中では最も大きいといわれています。
体の部分は羽毛でおおわれていますが、頭や首の部分は皮膚(ひふ)が出ている状態です。羽毛はたくさん生えているのですが、翼(つばさ)は意外と小さく飛ぶことはできません。
その代わり足は筋肉質(きんにくしつ)かつ、走るのがとても速い鳥です。
指は2本しか生えていないので、とても力強い脚力(きゃくりょく)の持ち主ともいえます。
繁殖期(はんしょくき)になるとダチョウのオスは、複数のメスを入れてハーレムのような集団を作ります。
1羽のメスがおよそ4~8個ほどの卵を産むので、単純計算するとひとつの巣に合計25個の卵、多いと60個ほどの卵が産み落とされます。
温めておよそ42日後には卵からヒナが生まれます。大きさは体重約1kgで、体長は15cmです。そしてダチョウの寿命は約50~60年前後です。なかには80年ほど長生きしたダチョウもいました。
ダチョウは通常、植物やそのタネなどを食べていますが、ときどき小動物や昆虫などを食べることもあります。
またアフリカなどの地域は水辺(みずべ)が少ないため、植物を食べることで水分補給(すいぶんほきゅう)をしています。
ダチョウ Q&A
どうしてダチョウは空を飛べないの?
ダチョウといえば大空を羽ばたいている・・・というより、砂漠などを走り回っているイメージが強いですよね。
実際のところダチョウは翼が小さいので空を飛ぶことができないのですが、ではどうしてそのような体になったのでしょうか。
実はダチョウのプライドを考えると「空を飛べないというより、空を飛ぶ必要がなくなった」といった方が正しいかも知れませんね。
驚くことに最近の研究によると、実は恐竜が生きていた頃ダチョウの祖先(そせん)となる鳥は空を飛んでいたという結果が出てきたのです。
この時代に生きていた鳥たちは、空を飛ぶことで大型の肉食恐竜に食べられないよう生活できていました。ですが恐竜が絶滅(ぜつめつ)したとなれば話は別で、地上で暮らしても敵に襲われる心配がなくなります。
そして食べ物がたくさん食べられるようになった環境に変化した結果だんだんと体重も増えていき、空を飛ばなくても生きていけると気づいたダチョウは、ついに飛ぶことをやめてしまったのではないかと考えられています。
空を飛ぶということは、意外にもたくさんのエネルギーを使います。鳥からすると体力は温存(おんぞん)させておいた方が長生きできますし、飛ぶ必要がないならその方が楽なのです。
さすがにそれだけだと厳しい自然界を生き抜くことはできないので、ダチョウはダチョウなりに特別足が強くなるよう進化を続けていった結果、空を飛ばない代わりに早く走れる体を手に入れたという訳です。
ダチョウはどれくらいの速さで走れるの?
先ほどのQ&Aでも紹介したとおり、ダチョウの足は速く走れるように進化を続けてきました。
では実際のところ、いったいどれくらいのスピードでダチョウは走るのでしょうか?
驚くことにその速さは時速60kmといわれていて、時には時速70kmになることもあるようです。車で普通の道路を走る時はだいたい時速40~50kmのスピードなので、場合によっては車にも追いついてしまう速さで走れるという訳です。
さらにすごいのがただ速いだけではなく、時速60kmのスピードをたもちながら1時間以上走り続けられるというところです。
足の力がすごいのはそれだけではありません。ダチョウはキック力も強いのです。その力は最大4.8トンともいわれ、ライオンに襲われた場合でも蹴り殺してしまうことができるといわれています。
基本情報でも紹介したようにダチョウの足は指が2本しか生えていないのですが、実はその内の1本はほとんど使われていません。
つまり大きな指1本に全体重がかかっている状態になっているため、簡単にいうとつま先立ちのような感じになっているのです。
これは同じく速く走れる動物「ウマ」の足の作りとよく似ています。ダチョウが速く走れる秘密は指の数にあったという訳ですね。
ダチョウの名前の由来は?
ダチョウは漢字で書くと「駝鳥(ダチョウ)」であらわします。そして「駝」という漢字は、ラクダの「駝」でもあります。
ラクダのように体が大きいため「駝(ダ)」をとり、鳥を表す「鳥(チョウ)」をたしてダチョウになったのでは?と考えられています。
ダチョウは光り物が好きなの?
結論からいうとこれは本当です。
というよりも実はダチョウはもともと好奇心旺盛(こうきしんおうせい)な性格なので、 本当に光り物にしか興味をもたないのかどうかは・・・よく分かっていないようです。
ダチョウの目がいいって本当?
知っている人は意外と少ないこの話、実は本当なんです。
特にダチョウは鳥のなかでも視力がいいといわれています。実際に測った訳ではないのですが、ダチョウは5km先にあるものも見えているのではないか?と考えられています。
また面白いことにダチョウの眼球(がんきゅう)は、脳みそより重いようです。ちなみに眼球は60gで脳は40gほどの重さです。
ダチョウのオスとメスの違いは?
ぱっと見は大きな違いがなさそうに見えるダチョウですが、よく見るとオスの羽は黒く、メスの羽は茶色がかかっています。またオスは繁殖期になると、くちばしや足のスネが赤くなるのも特徴的です。
羽の色がオスとメスで違うのも理由があるようで、オスは夜の闇に溶け込めるように、そしてメスは大地の色と溶け込めるようにといわれています。
これは敵に見つからないようにするためのカモフラージュなのです。
ダチョウのタマゴは食べられるの?
皆さんはテレビなどでダチョウのタマゴを見たことがありますか?
そのサイズはとても大きく直径は約15cm、重さはおよそ1.5kgもあるのです。ニワトリのタマゴに置き換えると、なんと約30個分になるので世界最大のタマゴともいわれています。
そんなダチョウのタマゴですが、目玉焼きなどにして食べることはできるのでしょうか?
実はダチョウもニワトリと同じく、オスがいなくても「無精卵(むせいらん)」のタマゴを産むことができるので食べられます。
最近は家畜(かちく)として飼われていることも多いので、もしかしたら近くにダチョウ園がある場合、買うことができるかも知れませんね。お値段は1個2,000円~3,000円ほどになります。
ダチョウのタマゴは殻がとても分厚いので、割る時にはカナヅチなどの工具を使って少しづつ割っていきます。味はニワトリのタマゴよりもあっさりしているのですが、黄身の味は濃いので意外にも料理しやすいのがポイントです。
ちなみにですが、ダチョウのお肉もニワトリのように食べることができます。食べたことがある人は少ないかも知れませんが、味は高たんぱく質で脂肪(しぼう)が少なく、クセがないのでさっぱりとした感じです。
まだあまり知られた存在(そんざい)ではないので、お値段も豚肉などに比べると高額ですが、栄養価が高いことから新しい食肉のひとつとして期待されているようです。
ダチョウはなぜハーレムを作るの?
動物にはある集団を作って繁殖をおこなう生き物がいくつか存在しています。 例えばライオンは「プライド」とよばれる集団を作り、「ゾウアザラシ」も似たような集団を作ります。
そしてダチョウもそのなかのひとつになるのですが、ではなぜダチョウはハーレムを作って繁殖期をむかえるのしょうか?
結論からいうと詳しい理由は分かっていないのですが、ハーレムの中身が面白いことになっているので紹介します。
基本情報にもあるように、ダチョウのハーレムはオスが1羽とメスが数羽の集団です。季節は夏頃にかけて繁殖をおこないます。
その中でメス同士が戦い、勝ったメスが子孫を残せる親鳥となります。では負けてしまったメスはどうなるのかというと、結局ハーレムのオスは負けたメスとも交尾をするので、他のメスもタマゴを産むことはできるのですが・・・扱い方が違ってきます。
まず親鳥は自分が産んだタマゴを中心に置き、周りをかこむようにして他のメスが産んだ卵を並べます。
すごいのは自分が産んだタマゴかそうじゃないタマゴか、ちゃんと見分けがつくのだそうです。
こうすることで敵にタマゴを狙われたとしても、外側にあるタマゴがおとりになってくれるので親鳥は安心して自分のタマゴを温めることができるのです。
温めるのは昼間はメスが、夜はオスがという風に交代でおこないます。羽の色が違うのはここでも役立っているという訳です。
自由奔放(じゆうほんぽう)な感じのオスと、それを逆手にとった頭脳プレーで子孫を残そうとするメスの光景・・・皆さんはどんな風に感じましたか?
ダチョウが地面に頭をうめているのはなぜ?
動物園ではおそらく、ほとんど見ることはできない謎の行動。なんだか意味不明な気もするのですが、これにもちゃんとした説があるのです。
そもそも頭をうめているのではなく、本当は長い首を地面にこすりつけて敵から見つからないようにしていただけなのでは?といわれています。
ダチョウには時速60kmで長時間走り続けられる力がありますし、そんなことをしているヒマがあるなら早く逃げた方がよっぽど安全だと恐らくダチョウ自身も分かっているはずなので、謎の行動の正体は誰かが見間違えた可能性が高いようですね。
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ダチョウ 種類
・キタアフリカダチョウ ・ミナミアフリカダチョウ ・マサイダチョウ ・ソマリアダチョウ ・アフリカンブラック ・シリアダチョウ(絶滅種)
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ダチョウ 参考文献
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- NHK地球・ふしぎ大自然
- ダチョウ新聞 http://dacho.jp/
- ダチョウ抗体×塚本康浩教授 http://dachou-koutai.com/ostrich_and_eggs.html
- NATIONAL GEOGRAPHIC https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428968/
- 雑学カンパニー https://zatsugaku-company.com/?s=ダチョウ
- 小山だちょう園 https://www.dacho-farm.jp/
- 知識の宝庫!目がテン!ライブラリー https://www.ntv.co.jp/megaten/archive/library/date/98/5/0524.html
- 生き物宇宙紀行 https://ikimono-matome.com/ostrich/#km
- 鹿児島県オーストリッチ事業協同組合 KO-COOP http://www.k-ostrich.com/
- にほんまつ動物病院 https://nihon.matsu.net/nf_folder/nf_mametisiki/nf_animal/nf_animal_tobanai_tori.html
- だちょう屋さん http://dachouya.web.fc2.com/index.html
- 札幌市円山動物園 http://www.city.sapporo.jp/zoo/03doubutsu/afurikazone/kirinkan/dacho/20200312.html
- 由来・語源辞典 http://yain.jp/i/ダチョウ
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