クリリアンボブテイル

出典:https://pixabay.com/images/id-5652008/

クリリアンボブテイルは、美しい毛並みとウサギのような短い尻尾(しっぽ)、足が短いルックスが印象的な猫です。
おっとりとした雰囲気があり上品な見た目ですが、実は活発で泳ぎを得意とする意外な一面を持ち合わせています。
そんな意外性のある猫・クリリアンボブテイルについて紹介します。

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~基本情報~

英語表記—Kurilian Bobtail

原産国―千島列島

公認団体―TICA ・ FIFe・WCF

体重―オス4~7kg、メス3.5~5kg

体型ーセミコビー(四肢・胴・尾がやや長めの品種)

毛種―短毛種 ・ 長毛種

毛の色―ブラック、ブルー、レッド、ホワイト、チョコレートなど

目の色―ゴールド、グリーンなど

平均寿命―11~15歳(推定)

クリリアンボブテイルの歴史

クリリアンボブテイルは、千島列島(ちしまれっとう)が原産地とされている猫種です。地域住民の間では、200年以上も前から知られていたと言われています。厳しい極寒(ごっかん)の環境で、オオカミのように集団生活を基本として生息し、ウサギ狩りや浅瀬での漁にも繰り出す非常に活発で丈夫な猫だったそうです。猫にしては珍しく、泳ぎを得意としていました。

20世紀になると、ロシア軍人によってロシア本国に伝えられ、ロシアのイエネコとして広く親しまれるようになりました。ロシアの一般家庭や農家の倉庫などで、ネズミ狩りをして活躍していたようです。

1995年にWCF(国際的な猫の血統登録団体)、2012年にTICA(アメリカの猫種登録団体)に登録されました。

出典:https://pixabay.com/images/id-5967721/

クリリアンボブテイルの性格

200年以上も前から地域住民と共に生きてきたとされるクリリアンボブテイルは、周辺環境に順応しやすく社交的な猫種といえます。とても知的で、なおかつ犬のような忠実な性格を持ち合わせているので、飼い主とも比較的早めに仲良くなれるでしょう。

歴史に由来するのか、非常にワイルドで活発な側面もあります。意外と筋肉質で体格ががっちりとしており、運動神経も抜群です。ハムスターやモルモットなど、小さな動物を目の前にすると、狩猟本能が駆り立てられる可能性も考えられるので十分な注意が必要です。運動しやすいスペースや猫用のおもちゃを用意しておけば、運動不足とストレス解消につなげられます。

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クリリアンボブテイルのQ&A

クリリアンボブテイルの名前の由来は?

「クリリアン」は原産地の千島列島(クリル列島)に由来しています。「ボブテイル」は「短い尻尾」という意味です。原産地にちなんで「クリルアイランド・ボブテイル」と呼ばれることもあります。長毛種の場合は、「クリリアンボブテイル・ロングヘアー」と呼ばれるようです。

出典:https://unsplash.com/ja/写真/f3wVWOULmVU

クリリアンボブテイルはどうしてそこに住んでいるの?

千島列島には200年以上も前からいたとされていますが、存在していた理由については分かっていません。存在が知られるようになったのは、20世紀に入ってからです。1990年代に千島列島を調査に来ていた軍人や学者の間で知られるようになり、2012年にアメリカの猫種登録機関・TICAに認定されました。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:KURILIAN_BOBTAIL_gattino.JPG

クリリアンボブテイルは何を食べるの?

一般的なキャットフードでも大丈夫ですが、毛球症(もうきゅうしょう)にかかりやすい特徴があるので、毛球症対策のキャットフードがいいでしょう。猫草を用意すれば、お腹の調子を整えられます。

クリリアンボブテイルのみならず、猫それぞれの好みや体質などに合ったキャットフードを選ぶのが一番です。

出典:https://unsplash.com/photos/4iw1JN8tf70

クリリアンボブテイルは人工的に生まれた猫種なの?

クリリアンボブテイルは、自然発生の猫種です。人間と共に魚を取ったりウサギ狩りをしたりと、クリルアイランドのような寒い地域でも活発に生きてきた猫種だそうです。そのため、人との生活に馴染みやすい猫種ともいえます。

寒い環境の中で集団生活や狩りをしながら子孫を残してきたため、人間にも順応しやすい賢い性格になったと推測されます。

出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:KURILIAN_BOBTAIL_Femmina_Jasmin.jpg

クリリアンボブテイルがかかりやすい病気は?

クリリアンボブテイルは、寒い地域で自然発生した猫種なので、夏の暑さに注意する必要があります。室内のエアコンを適切な温度に設定して、猫が過ごしやすい環境を整えてあげるのが大切です。

毛が多い猫種であるため、皮膚炎を予防するために定期的なシャンプーやブラッシングが必要です。

また、お腹に毛玉がたまってしまう毛球症にもかかりやすいので、猫草や対策用のキャットフードなどを用意しておきましょう。

出典:https://pixabay.com/images/id-284174/

クリリアンボブテイルを飼う際に気を付けることは?

クリリアンボブテイルは、体格が大きく活発な猫なので、動き回るスペースを十分に確保するのが大切です。家族として迎え入れる前に、大き目の頑丈なキャットタワーや広い猫用マット、ストレス解消用の爪とぎコーナーを用意しておきましょう。

猫にしては珍しく水を恐れない性格のため、お風呂やトイレなどに入り込んでしまう可能性もあります。きちんと戸締りやフタを閉めるなどして、転落事故の予防をしておくことが必要です。

皮膚炎予防と毛並みを整えるために、定期的なブラッシングやシャンプーも心がけましょう。

非常に賢い猫なので、トイレや生活環境のルールについてしっかり教え込めば早く飲みこむ傾向にあります。

出典:https://unsplash.com/photos/lS1ePnba190

クリリアンボブテイルとジャパニーズボブテイルは何か関係がある?

どちらも短い尻尾は共通していますが、現時点では関連性や遺伝的な共通点は無いとされています。ジャパニーボブテイルは、クリリアンボブテイルよりもスラっと足の長い猫です。そして、古い書物によれば「1000年以上も前から日本国内に存在していた」という説もあります。

遺伝的には、ヨーロッパ北部で自然発生した猫種のノルウェージャンフォレストキャットやサイベリアンが近いのではないかと考えられています。

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参考文献

・いちばんよくわかる猫種図鑑(出版社:メイツ出版、監修:レイクタウンねこ診療所院長・長谷川諒)

・クリリアンボブテイル|性格/特徴/値段/飼い方について
https://nekochan.jp/catspecies/article/2580

・みんなの猫図鑑 クリリアンボブテイル
https://www.min-nekozukan.com/kurilian-bobtail.html

・クリリアンボブテイルってどんな猫?性格と特徴から考える飼い方のコツ!
https://mofmo.jp/article/6749

・クリリアンボブテイルの性格や詳しい飼い方、寿命や値段を調査
https://petopi.jp/cat/3726#i-3

・クリリアンボブテイルの性格・特徴・購入ルートは?
https://psnews.jp/cat/p/39841/

アイキャッチ画像
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:KURILIAN_BOBTAIL_Maschio_Veika.JPG