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ラーテル

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ラーテルという名前の動物を知っていますか? 初めて名前を知る方も多いのではないでしょうか。 ラーテルは「世界一怖いもの知らずの動物」としてギネスブックに載っている動物です。見た目は強そうに見えませんが、積極的に周りにいる動物に攻撃をするのです。 そのため、ライオンやゾウなど体が大きい動物であってもラーテルを避けています。そんなに恐れられている動物がいるなんて興味が湧きますね。 ラーテルはどんな生き物なのか詳しく探ってみましょう!

ラーテル 基本情報

哺乳網-肉食目-イタチ科-ラーテル亜科-ラーテル属 ラーテル 体長:約60~80㎝ 体重:7~14kg ラーテルは、アフリカ大陸の幅広い地域と一部の中央アジアに生息しています。色んな環境に適応できる体を持っているので、生息地域も広いのですね。 基本は単独行動をしており、1か所に留まるのではなく移動しながら生活をしています。どのくらいの距離を移動しているのかというと、1日にオスは25kmでメスは10kmぐらい移動できるといわれています。かなりの距離を移動することができるのですね。

ラーテルはアナグマに似ていますが、色合いは白と黒のツートンカラーをしています。大きさは犬種でイメージすると、コーギーくらいの大きさしかありません。そんなに大きいわけではなく、見た目も強そうには見えません。しかし、ライオンなどの肉食動物はラーテルを襲うことは少ないのです。なぜラーテルは狙われないのでしょうか? その理由は、ラーテルの性格と体の特徴が関係しています。ラーテルの性格は、怖いもの知らずです。自分よりも体の大きい動物や獰猛(どうもう)な動物にも挑んでいきます。そして、粘り強く攻撃(こうげき)をするので、他の動物からすると相手にしたくない存在なのです。この性格から、「世界一怖いもの知らずの動物」としてギネスブックに登録されています。 次に、ラーテルの体の特徴を5つに分けてご紹介します。 1)強力な顎(あご)で噛み砕くことができる 獲物の骨や甲羅など硬い部分があっても、簡単に噛み砕くほど強い顎です。 2)鋭い爪で攻撃することができる 獲物に爪で攻撃したり、ハチの巣を崩して食べるために使ったりもします。 3)強烈(きょうれつ)な臭いの臭腺(しゅうせん)で威嚇することができる スカンクの屁(へ)のように、強烈な臭いを敵に浴びせます。その臭いが付いてしまうと、1週間くらい取ることができないほど強力だといわれています。 4)伸縮性(しんしゅくせい)のある丈夫な皮膚を持っている 敵に背中を噛まれても、皮膚が伸びるので噛み返すなどの反撃をすることができます。また、皮膚も厚いので牙(きば)で噛まれても簡単には貫通(かんつう)しません。ラーテルの皮膚の特徴を知らずに首根っこを捕まえようとすると、噛まれて大怪我をする可能性があります。 5)ヘビなどの毒に耐性(たいせい)を持っている ヘビの毒に耐性を持っているので、攻撃をされても平気です。そのため、反対にヘビを攻撃してエサとして食べてしまいます。 このように、ラーテルの体はかなり頑丈(がんじょう)な作りをしています。攻撃をしても効果がないラーテルのような動物を相手するのは大変ですね。他の動物がラーテルを避けるのも納得できます。

ラーテルの繁殖は、9~12月ごろに巣穴の中で交尾が行われます。妊娠期間は50~70日くらいで、1回の出産で1~2匹生まれます。 子育てにオスは関与しませんので、メスのみで育てなくてはいけません。子供が生まれて3か月の間は、巣穴の中で子育てを行います。しかし、巣穴は1つだけではなく3日の間隔で別の巣へ移動します。子供を咥えて移動するのは大変そうですね。 生後3か月を過ぎたころから普通のエサを食べられるようになり、毎日別の巣へ移動しながら生活をします。1~2年は母親と一緒に過ごし、その後は独り立ちをします。

ラーテル Q&A

ラーテル
ラーテルの名前の由来は?

ラーテルは国によって呼び方が違いますが、共通していることがあります。それは、好物である「ハチミツ」が名前の由来になっている点です。 ・日本では「ミツアナグマ」 ・中国では「蜜獾」 ・英名では「honey badger」 ラーテルはアフリカのアフリカーンス語から付けられています。学名では「Mellivora capensis」これはケープ地方の蜜を食う者という意味です。

ラーテル
ラーテルは何を食べているの?

ラーテルは、肉から果物まで幅広く食べる雑食です。色んな食べ物の中でも1番好きなのはハチミツです。名前の由来にもなっているほど好きな食べ物なのですね。 また、強力な顎を持っているのでカメの硬い甲羅(こうら)もバリバリと噛み砕くことができるそうです。それほど硬いものを食べられるのであれば、肉から骨まで余すことなく食べてしまうのも納得できます。なんでも食べることができるので、食べ物には困ることがありませんね。

ラーテル
ラーテルはどうして鳥と共生(きょうせい)しているの?

ラーテルはハチミツが大好物ですが、巣を探すのは得意ではありません。そのため、ミツオシエ科の「ノドグロミツオシエ」や「ウロコミツオシエ」などの鳥に巣を探してもらいます。鳥は巣を探すことはできますが、巣を襲うことはできません。 鳥はラーテルに巣の場所まで誘導(ゆうどう)して、巣を壊してもらいます。そして、ラーテルが食べ残したハチミツを鳥はもらいます。お互いにできないことを協力して補っていることで食べ物を手に入れているのですね。

ラーテル
ラーテルに天敵はいるの?

ラーテルの天敵はほとんどいません。あえて挙げるとすると、ライオンなどの肉食動物です。弱点である部分を攻撃された場合は、負けてしまう可能性もあります。しかし、肉食動物も返り討ちにされる可能性のある動物を襲うのはリスクが高いです。そのため、ラーテルを襲うことは滅多にありません。

ラーテル
ラーテルに弱点はあるの?

ラーテルは自分よりも大きい動物にも攻撃をする強さを持っていますが、弱点となる部分はあるのでしょうか?どんな生き物であっても弱点は必ずあります。ラーテルの場合は、顔とお腹が弱点だといわれています。 ラーテルの皮膚は特徴的で伸縮性(しんしゅくせい)と厚みを兼ね備えています。しかし、その皮膚は背中側しか強くないのです。顔とお腹の皮膚は薄いので攻撃されてしまうと、致命傷(ちめいしょう)になる可能性があります。弱点があってもなお戦いを挑む姿は、さすが世界一怖いもの知らずな動物ですね。

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ラーテルの寿命はどのくらいなの?

ラーテルの寿命は、野生と飼育下では寿命の長さに違いがあります。野生のラーテルは約10~20年、飼育されているラーテルは約24年です。天敵があまりいない動物なので、野生でも長生きなのですね。

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ラーテルを実際に見ることができる動物園はあるの?

日本でラーテルを実際に見ることのできる動物園は1か所しかありません。その場所は、愛知県名古屋市にある東山動物園です。 東山動物園では、ラーテルを2頭飼育しています。オスのザビーとメスのフランです。興味のある方は訪れてみてください!

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