
小柄なサイズ感とたれ耳がキュートなホーランドロップです!
ペットとしても人気がある、かわいいウサギのひとつですが、
面白い特徴もあり、さらにカラー豊富なウサギなんですよ!
もし今度どこかで見かけた時は、ここに書いてあることに注目しながら観察してみて下さいね!
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~基本情報~
原産国 オランダ
シニア/オス・メス 6ヶ月以上1.81kg未満
ジュニア/オス・メス 6ヶ月未満 最低体重0.91kg
※アメリカウサギ協会(ARBA)基準
1940年代、オランダに住んでいたとあるブリーダーが、小さいサイズのたれ耳ウサギを誕生させようと交配を始めたのがきっかけといわれています。
その時かけあわせていた品種は大型のフレンチロップとネザーランドドワーフだったのですが、上手くいかずに失敗してしまいました。
そして1952年、最初に交配を試みたフレンチロップとネザーランドドワーフの子どもに、今度はイングリッシュロップをかけ合わせてみることにしました。
その後またネザーランドドワーフを交配させるなど、何度か工程を踏み、一番最後はアンゴラ種をかけ合わせた結果、ホーランドロップが誕生したといわれています。
なかなか理想のウサギを生み出せずにいたため、苦戦したようですが、最終的には約2kgの小型ウサギを生み出すことに成功しました。
そして1976年にアメリカへ渡り1980年にはアメリカウサギ協会(ARBA)にて正式に品種登録されました。

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ホーランドロップのQ&A
ホーランドロップの名前の由来は?
ホーランドは生まれ故郷の「オランダ」という意味があり、そこに「垂れた」という意味のロップをつないで名づけられたといわれています。

ホーランドロップのカラーバリエーションは?
■ボディカラーの種類
・セルフ(全体の色がほぼ単色である)
ブラック、ブルー、チョコレート、ライラック、ブルーアイドホワイト、ルビーアイドホワイト
・シェイテッド(耳、鼻先、しっぽ、足先の色が濃くグラデーションになっている)
セーブルポイント、サイアミーズセーブル、スモークパール、シール、トータスブラック、トータスブルー、トータスチョコレート、トータスライラック
・アグーチ(1本の毛が3色以上に分かれている)
チェスナットアグーチ、チョコレートアグーチ、チョコレートチンチラ、チンチラ、リンクス、オパール、スクワレル
・ブロークン(ベースカラーがホワイトであり、ぶち模様が入っている)
ブロークン、トライカラー
・ポインテッドホワイト(ホワイトの体にポイントをもっている)
ブラック、ブルー、チョコレート、ライラック
・タン(2色の色が存在している)
ラックオター、ブルーオター、チョコレートオター、ライラックオター
・チックド(体に異なる毛色が混じっている)
スティールブラック、スティールブルー、スティールライラック、スティールチョコレート
・ワイドバンド(頭から足の毛が同じ色で、目の周りやお腹などが異なる毛色)
クリーム、フォーン、オレンジ、フロスティ、レッド
■アイカラーの種類
ブラウン、ブルーグレー、ルビーレッド、ブルーがあります。
■毛種
ホーランドロップは短毛種(たんもうしゅ)のみです。

ホーランドロップの外見はどんな感じ?
頭部は幅広で短め、てっぺんには「クラウン」とよばれるコブのように盛り上がった部分があり、体型はコンパクトとよばれています。
つぶれたような丸い顔についている目は丸く、特徴的な垂れ耳は厚みがあり、先端は丸みをおびています。
小さいながらも、体つきはがっしりとしているので、力強さを感じます。被毛はロールバックタイプで艶があり、柔らかい手触りをしています。
毛の長さは全体的に2.5cmでまとまっているのが理想とされています。

ホーランドロップのカラーバリエーションがたくさんあるのはどうして?
結論からいうと、詳しい理由はよく分かっていません。
これは憶測に過ぎないのですが、基本情報でも紹介したとおり、ホーランドロップが誕生する過程でネザーランドドワーフ、フレンチロップ、イングリッシュロップ、アンゴラ種が使われています。
これらのウサギも比較的カラーバリエーション豊富なウサギたちなので、もしかしたら様々な色のウサギをかけ合わせた結果、ホーランドロップも同じくカラー豊富なウサギになったのかも知れませんね。

ホーランドロップを購入するにはどれくらいかかるの?
およそ3~4万円です。また、ラビットショーで入賞できる可能性があるウサギを「ショータイプ」、お家で飼う分には何の問題もないウサギを「ペットタイプ」とよびますが、ショータイプのホーランドロップになると、もう少し高額になる場合があります。
ホーランドロップの性格について詳しく知りたい!
好奇心旺盛(こうきしんおうせい)、そして活発(かっぱつ)で元気いっぱいの性格です。その為、嬉しいことがあるとジャンプしたり走り回ったりすることがあります。
その一方、寂しがり屋なところもあるので、そばにいたい時は、飼い主さんの後ろをついてまわることもあります。
穏やかな部分もあるホーランドロップは、ペットセラピーの動物として利用している国もあります。
オスとメスの性格差は、ホーランドロップの場合ほとんどないといわれていますが、性格には個体差があるので、あくまでも参考程度に覚えておくのがベストです。
そして垂れ耳ウサギは比較的おっとりしているため、他品種との同居や多頭飼いも可能といえます。ただし、こちらも相性がありますので、絶対に大丈夫とはいい切れないようです。

ホーランドロップのかかりやすい病気ってなに?
ホーランドロップがかかりやすい病気として「ウサギ消化器症候群(うさぎしょうかきしょうこうぐん)RGIS」、「中耳炎(ちゅうじえん)」、「不正咬合(ふせいこうごう)」があります。
①ウサギ消化器症候群
以前は「毛球症(もうきゅうしょう)」とよばれていた病気でした。ウサギは毛づくろいの後、誤って抜け毛を飲み込んでしまうことがあります。飲み込んだ毛がうんちと一緒に出てくれば問題ないのですが、大量の毛が消化管につまると食欲不振を引き起こしたり、排便が出来なくなってしまうことがあるのです。
当時は原因が被毛であることから、毛球症といわれ続けてきましたが、最近の研究によると消化管を詰まらせるのは被毛だけではないことが分かり、分かりやすくするため総称してウサギ消化器症候群とよばれるようになりました。
この病気はほとんどのウサギがかかる可能性があるといわれていますが、特に長毛種(ちょうもうしゅ)やホーランドロップのように毛量が多い短毛種の場合、飼い主さんがより丁寧なブラッシングをしてあげることが予防のポイントになります。
それ以外にも、繊維質のチモシー(牧草)を食べさせる、運動をさせる、水分不足にならないよう、水をしっかりと与えるといったことに注意するのも大切です。
②中耳炎
垂れ耳のホーランドロップは耳の穴に湿気が溜まりやすく、最近も繁殖しやすいことから、こまめなお手入れが欠かせません。耳をかゆがったり、膿が出ているなどといった症状を見つけたら、早急に病院へ連れて行ってあげるのが望ましいです。
耳の病気なら直接命に関わる訳ではないと思われがちですが、悪化すると神経系まで侵されてしまい、斜頸(しゃけい)といって首が傾いてしまう病につながる場合もあります。
斜頸がきっかけで介護が必要になる可能性もあるため、少しでも違和感を感じたら迷わず動物病院を受診してください。
また、耳のお手入れ方法が分からなくて自信がない時は、動物病院で耳掃除の仕方を教えてくれることもありますので、一度相談してみるのが良いかも知れませんね。
③不正咬合
ウサギの歯は一生伸び続けるため、通常はかじり木や繊維が豊富なエサを食べることで歯の伸びすぎを予防できますが、何らかの原因で上手く歯が削られなくなり、噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。
歯の調子が悪いと食欲不振になったり、鼻涙管狭窄(びるいかんきょうさく)といった病気を引き起こす可能性もあるので、歯のチェックやエサの食べ方で気になることがあれば、動物病院で相談するのもオススメです。

ホーランドロップの寿命は?
7~10年ほどといわれているので、一般的なウサギの平均寿命と同じぐらいです。
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参考文献
うさぎの品種大図鑑 監修:町田修
Holland Lop Rabbit Specialty Club
https://hlrsc.com/
ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/ホーランドロップ
うさぎとの暮らし大百科
https://www.anicom-sompo.co.jp/usagi/
うさぎ総合辞典
http://www.usagi-jiten.co.jp/
うさぎ専門店 うさぎ舎
http://www.usagiya-shop.com/usagiya-rabbitrynituite.html
PetPedia
https://petpedia.net/article/867/rabbit_group_breeding#toc-14
うさぎタイムズ
https://www.ferret-link.com/usagitimes/
もねペットクリニック
http://www.mone-pet.com/