カバ
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カバといえば大きな口が特徴的ですね。 その大きな口で野菜を丸ごと食べることができます。 水辺で顔を半分出しながら泳いでいるイメージがあります。 おっとりした大人しそうな雰囲気をしていますが、実は凶暴な一面もあるのです。 まだ知らないカバの秘密を探りに行きましょう!
カバ 基本情報
偶蹄目‐カバ科‐カバ属 カバ 体長:3.5~4m 体重:1400~3000㎏ コビトカバ 体長:1.5~1.7m 体重:160~270㎏ カバが生息しているのはアフリカの東部と南部です。 湖・河川・沼などの水辺に生息しています。 カバは草食動物なので稲などの草を中心に食べています。 植物の量が少なくなる時期になると、食べ物を探し求めて何キロもの距離を歩くこともあるのです。
基本的にはカバは日差しがある時間帯は水の中で生活します。 アフリカのような紫外線(しがいせん)が強い地域では、カバの皮膚が乾燥(かんそう)しすぎてしまいひび割れを 起こしてしまうからです。そのため、行動を始める時間は夜間になります。 カバは水中に潜ることもありますが、潜水時間(せんすいじかん)は1~5分ほどしか呼吸を止めることができません。 水辺に生息していますが、潜水時間がとても短いのですね。 頭だけ水面から出している姿をよく見かけるのは、潜水時間が短いからかもしれません。 カバは群れで生活をする生き物で、通常は20~30頭もの群れを作りますが多いときには100頭の群れを作ることもあります。 その群れの構成は、リーダーとなるオスにメスと子供たちから作られます。 オスはリーダーの立場を求めて戦うことがあるのです。 その戦い方は、大きな口を開けて押し合いを行います。 カバの口は150°も大きく開けることができます。 カバには大きな牙も付いているので、怪我をする場合もあるのです。 そのため、オスのカバの体には傷跡(きずあと)が数多く残っています。 どちらかのカバが降参(こうさん)をしたら決着が付きます。 リーダーが負けてしまうと、勝ったカバが代わりに新しいリーダーになるのです。
一夫多妻のカバは、オス1頭に対して複数のメスと交尾をします。 乾季(かんき)である2~8月ごろに水中で交尾をして、約8カ月の妊娠期間を過ごし10~4月頃の雨季(うき)に 水中で1~2頭を出産します。 カバの子育ては、生後5ヶ月は母乳を水中で与えます。 子供が7歳になるまで母親の側で生活をして育てるのです。 独り立ちするまで7年も母親と一緒にいられるのは長い期間ですね。
カバのメスは6年で成熟(せいじゅく)し、オスは7年で成熟します。 子供のオスは成熟をすると、リーダーであるオスから群れを追い出されてしまいます。
カバ Q&A
カバの噛む力はどのくらい強いの?
カバは大きな口が特徴的ですが、噛む力はどのくらい強いのでしょうか? 強さを分かりやすくするために、人間の噛む力と比較してみましょう。 人間の噛む力は、約110万Pa(パスカル)です。 カバの噛む力は、約1241万Paもの強さを持っています。 この力は、人間の11.3倍です。
牙も複数生えているので、咬まれると貫通(かんつう)してしまいます。 オスがリーダー争いをして、怪我をしてしまうのも分かりますね。
カバはどのくらいの量のエサが必要なの?
野生で生きているカバは、1日に40~50㎏ほどの草を食べて生活をします。 体の大きさの割に食べる量が少ないのですね。 その理由には、夜にしか行動ができないことも関わっていそうですね。 動物園で飼育されているカバの食事は、ニンジンやキャベツなど栄養価の高い食べ物を食べています。 ミネラルが足りない場合は、小魚や肉を食べることもあります。 野菜だけでなく魚や野菜も食べることができるのですね。
カバは陸で走るとどのくらい早いの?
カバは見た目から体が大きくて丸々とした体をしているので、のろのろ走るイメージを抱きやすいです。 しかし、見た目のイメージとは異なり速く走ることができます。 だいたいの早さは時速30~40kmですが、時速50kmで走れる個体もいるそうです。 カバは意外と縄張り意識が高いので、敵だと認識すると威嚇(いかく)や攻撃をしてきます。 人間が走って逃げても捕まる可能性が高いですね。
カバの汗が赤いのはどうしてなの?
カバの皮膚はかなり厚みがあるのですが陸上では、人の3~4倍の速さで水分を失いひび割れてしまいます。 そこで、カバは皮膚が乾燥すると赤色のような液体を分泌(ぶんぴつ)して保護するのです。 もう少し詳しく説明をすると、カバの赤色の液には2色の色素(しきそ)が含まれています。 1色目は、赤色で抗菌作用(こうきんさよう)があります。 2色目は。オレンジ色で紫外線(しがいせん)を吸収してくれます。 この2色によって、カバは細菌と日焼けから体を守ってくれているのです。
カバは肉を食べることもあるのは本当なの?
カバはエサである植物が足らない場合は、肉を食べることもあります。 体の作りとしては肉を消化するのに適していませんが、食べ物に困っているときにはそんなこともいっていられません。 また、仲間であるカバを食べることもあります。 実際に目撃されているのは2つのケースがあります。 1つ目は、亡くなったカバの遺体(いたい)を他のカバが食べている。 2つ目は、複数のカバが子供のカバを襲い食べている。 カバは仲間が襲われると集団で攻撃をする印象がありましたので、共食いをするのは驚きですね。 しかし、オスのカバが子供のカバを襲い殺してしまうことは度々起こります。 なぜそのようなことをするのでしょうか? その理由は、リーダーであるオスが交代するとメスと交尾をするために子供を殺してしまいます。 子供がいるとメスのカバは発情(はつじょう)しないので、子どもを殺すことで発情するようにします。 自分の遺伝子(いでんし)を残そうとするのは本能による行動ですね。
カバに天敵はいるの?
カバの敵はほとんどいません。 水中でほとんどの時間過ごしているカバの敵になりそうなのは「ワニ」です。 ワニの噛む力は、動物の中でも最も強いといわれています。 しかし、そんなワニでもカバには敵いません。 カバは群れで生活をしているので、ワニが襲おうとすると反対に集団攻撃(しゅうだんこうげき)をされる可能性が高いです。 ワニには劣りますが、カバの噛む力も強いので何頭ものカバに噛まれると大怪我や最悪の場合は死んでしまいます。 それをワニも理解しているので、襲ってくることは滅多にありません。 天敵ではありませんが、カバには敵わない動物がいます。 それは、「ゾウ」です。 ゾウも群れで行動をしており、体の大きさからしても敵う相手ではありません。 砂浴びをする際に、ゾウと場所が被り接触することがありますがカバが勝つことはないそうです。
カバはどのくらい凶暴なの?
カバは穏やかそうに見えますが、実はとても凶暴な生き物なのです。 アフリカでは最も危険な動物としても知られています。 同じアフリカに生息しているライオンとカバでは、どちらが人間の犠牲者が多いと思いますか? ライオンだと思い込んでいる人の方が多いと思いますが、実はカバの方が圧倒的に人間を襲っているのです。 具体的な数で表すと、年間500人以上の人が被害にあっています。 カバは縄張り意識が強いため、自分のテリトリーに入ってきたものに対して容赦なく攻撃をします。 人が乗っているボートに攻撃をして転覆させたり、農村を荒らして出くわした人にも攻撃をしたり非常に気性(きしょう)が荒いです。
また、事故が起こる原因としてカバが凶暴であることを知らない人が多いのも関係しているのかもしれません。 実際に起こった事故を紹介すると、観光客が野生のカバと一緒に写真を撮ろうと近づいて襲われた事故があります。 アフリカの人のようにカバの近くで生活している人は、カバの危険性を理解しています。 しかし、私たちのように動物園の大人しいカバしか見たことがない人からすると危険性を理解することは難しいです。 見た目に惑わされないように気を付けなくてはいけませんね。
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