タカ

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タカやワシは空の王者と呼ばれるほど、空を飛ぶたたずまいは優雅で誰もが心を奪われます。
空を飛べない人間にとって、鳥は自由の象徴のように扱われることが多く、中でもタカのような猛禽類は強さも魅力的です。強靭な爪やくちばしで空から急襲する姿は、まさにハンター。
人間と古来から付き合いのあるタカは、普段どんな生活をしているのでしょうか。タカの生態を一緒に見ていきましょう。

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〜基本情報〜

タカ目タカ科
※タカ科には多くの亜科や属があり、分類学の観点から今も議論が絶えません。

タカ科にはたくさんのワシ・タカが含まれているため、ここでは一部の大きさを紹介します。

カンムリクマタカ:体長80-100cm 体重オス2.6-4.1kg メス3.2-4.7kg
オオタカ:体長50-60cm 体重0.63-1.4kg
ツミ:体長25-30cm 体重0.075-0.160kg(75-160g)

タカは種類が豊富で、生態も種によって大きく違います。

日本では森に生息しているイメージがありますが、海外では草原や砂漠、海岸で見ることも。

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オオタカという種は日本でもよく見られるタカで、皇居の周辺でも確認できるほど身近な存在です。また森に生息しているため、空ではなく「森の王者」と呼ばれています。

またタカは、一途な愛情を持つ種類です。一夫一妻で生涯を過ごし、子育ても夫婦で協力します。おもにメスが卵やヒナを守り、オスが狩り担当。

一般的にタカはメスのほうが体が大きいので、防衛に回ることが多いようです。

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タカのQ&A

タカの名前の由来は何?

タカ目としての「タカ」は、名前の由来がはっきりしていません。ここでは由来が誤解されやすいオオタカと、わかりづらいツミを紹介します。

まずはオオタカ。

日本人の感覚では、オオタカは漢字で書くと「大鷹」と考えがちです。しかし大きさは50-60cmと、そこまで大きいわけではありません。

実はオオタカの「オオ」は大きさを表しているのではなく、色を表しているのです。オオタカは漢字で書くと「蒼鷹」で、羽の色が青っぽいから名付けられました。

読み方については、「アオタカ」がなまって「オオタカ」になったと言われています。

日本語はなまりから読み方が変わって、名前と本来の由来が噛み合わなくなることが少なくありません。わかりづらくなることは難点ですが、意味を調べると意外なことが多くておもしろく思います。

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次に紹介するのは、日本で見られる最小のタカであるツミという種類です。

ツミもオオタカと同じく、最初から「ツミ」と呼ばれていませんでした。ツミを漢字で書くと「雀鷹」で、この場合の「雀」は小ささを意味しています。

オオタカと違い、こちらは大きさから名付けられたそうです。

読み方は「スズメタカ」から変化していき、「ススミ」「スミ」となって現在の「ツミ」になったと言われています。

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おもしろい点として、昔はオスメスで呼び方が区別されていました。タカ目の多くは、オスとメスで体格に違いがあり、ほとんどの種類はメスが大きいようです。

体格に差があると狙う獲物も変わるため、鷹狩りの観点から明確に区別されていたと言われています。現在でも一部の界隈では、ツミのオスをエッサイと呼ぶこともあるようです。

タカはどうしてそこに住んでいるの?

タカの種類は豊富なので、種類によってさまざまな場所に生息しています。草原や砂漠、森林、海岸など一目見て共通点は見当たらず、獲物や子育てに適しているのでしょう。

日本で見られるタカの多くは、森林のように樹木が生い茂る場所を住処としています。

やはり獲物となる小動物が多く生息していたり、比較的危険の少ない樹上に巣を形成したりすることが目的のようです。

バードウォッチングなどで観察するときに巣に近づきすぎると、防衛本能から襲われることもあります。繁殖期などは、特に注意したほうがいいでしょう。

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タカは何を食べているの?

猛禽類のタカは肉食で、動物性の食事をメインとします。

動物性と言っても種類や生息地によって多岐にわたり、小動物だけとは限りません。昆虫や甲殻類、魚類、は虫類、鳥類、哺乳類のようにとても多様で、中には屍肉を好む種類もあります。

大型のタカであるカンムリクマタカは、猿を好んで食べるそうです。ときにはマンドリルのような大型の猿でさえ、カンムリクマタカの獲物になります。

ちなみにカンムリクマタカが生息しているアフリカの人々は「空飛ぶヒョウ」と呼び、恐れています。

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タカとワシの違いは?

タカとワシに分類学上の違いはありません。同じタカ目の中で大型のものをワシ、中型ものをタカと呼んでいます。ちなみにさらに小型のものが、トビ(トンビ)です。

大きさで区別されていますが、実態はかなり曖昧。大型のタカであるカンムリクマタカはワシ並みの体躯を持っていますし、カンムリワシはタカほどの大きさしかありません。

これは発見した地域や人で変わるから、と言われています。

タカもワシも普段の生活で見かけることはあまりありませんが、大きさで区別されていることを知っていれば判別できるかもしれませんね。

タカは頭がいいの?

猛禽類であるタカは強靱な爪とくちばしを持つため、獲物にとっては驚異の存在です。さらにタカの恐ろしい点はとても頭がいいことで、狩りの方法を見れば明らかです。

通常タカは安全な空中から獲物を観察し、隙をうかがって急降下、急所を爪で握りつぶします。

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しかし場合によっては、まったく別の方法で狩りをするのです。

獲物にわざと自分を追わせて、水場へ誘い込みます。そして隙を見て獲物を上から押さえつけ、溺死させるのです。

狩りの際に戦いになると、失敗したり反撃で傷を負ったりするでしょう。溺死させる方法は、確実で安全に狩りができるために行っていると言われています。

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タカと人間とのつながりは?

タカと人間のつながりをさかのぼると、縄文時代にたどり着きます。遺跡の様子から、当時は人間の食料であったようです。

また世界中でタカを使った狩猟方法、鷹狩りの文化が残っています。

訓練したタカを放ち獲物を捕らえさせる方法は世界で共通しており、日本でも古墳時代から鷹狩りをしていました。鷹狩りは特に貴族や富裕層に人気がありましたが、時代が進むにつれ少しずつ一般にも普及します。

戦国時代においては織田信長、豊臣秀吉、徳川家康も鷹狩りを好み、家康は単なる鷹好きを超えるほどだったそうです。当時はほかの戦国大名も鷹狩りをしており、さまざまな記録が残っています。

現代でも生業としての鷹狩りは一部残っており、害鳥の駆除などで活躍しているようです。

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タカは人になつくの?

タカは人に慣れますが、「なつく」という表現は間違っていると言えそうです。現役の鷹匠は、むしろ逆と考えています。

つまり「タカが人になつくのではなく、人がタカを主人と思って仕えなくてはならない」という考えです。

タカは頭がいいので、自分に有益なものを利用する習性があります。タカにとっては、鷹匠も自分に有益なもののひとつ。

鷹匠は、タカの飼い主ではなく利用価値のあるパートナーでなければならないそうです。タカの能力を最大限活かすことが、鷹狩りにおいて重要。

ペットとして飼育する場合も、なつかないというタカの気質を知っておくことが大切ですね。

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タカは人を襲うの?

状況によりますが、タカは人になつかないだけではなく、人を襲うこともあります。繁殖期だとさらに気が立っていることが多く、不用意に巣に近づくことは絶対にやめましょう。

また海外では防衛本能ではなく、狩猟本能で人が襲われた事件があります。

ザンビアで7歳の児童が、登校中に襲われました。頭や胸に傷を負い、腕には連れ去ろうとした痕もあったそうです。近くに巣はなかったので、防衛本能からではなく児童をエサとして襲ったとされました。

日本ではこうした事例は確認できませんでしたが、気をつけるに越したことはありませんね。

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タカの握力はどれくらい強いの?

タカに限らず、猛禽類の握力は人間よりも強いことで知られています。

個体によってまちまちですが、より攻撃性の高いカンムリクマタカは握力が100kgを超えるそうです。強靭な爪と握力で、獲物となった猿の頭蓋骨を簡単に握りつぶします。

さらに人類の祖先もタカの獲物となっていたようで、カンムリクマタカに似た爪の跡が残る頭蓋骨が発見されています。

出典:https://unsplash.com/photos/z5UVNE8nmtk

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タカの種類

タカ目に属する種類は非常に多いため、和名に「タカ」が含まれる種類を紹介します。

  • オオタカ
  • ハイタカ
  • クマタカ
  • アカハラダカ
  • カンムリクマタカ
  • コウモリダカ
  • チュウヒダカ
  • マダガスカルチュウヒダカ
  • アフリカクマタカ
  • ボネリークマタカ
  • モモジロクマタカ
  • ヒメクマタカ
  • アカヒメクマタカ
  • シロハラクマタカ
  • アカハラクマタカ
  • エボシクマタカ
  • カワリクマタカ
  • カオグロクマタカ
  • ジャワクマタカ
  • セレベスクマタカ
  • フィリピンクマタカ
  • ウォーレスクマタカ
  • クロクマタカ
  • セグロクマタカ
  • アカエリクマタカ
  • アカクロクマタカ
  • ウタオオタカ
  • ヒガシコシジロウタオオタカ
  • コシジロウタオオタカ
  • カワリウタオオタカ
  • オナガオオタカ
  • セグロオオタカ
  • カンムリオオタカ
  • セレベスオオタカ
  • アフリカオオタカ
  • ワキアカハイタカ
  • タカサゴダカ
  • ニコバルハイタカ
  • レバントハイタカ
  • アカハラダカ
  • シロハラハイタカ
  • シラボシオオタカ
  • カワリオオタカ
  • アカハラオオタカ
  • クロアカオオタカ
  • ノドジロオオタカ
  • ムナグロオオタカ
  • フィジーオオタカ
  • チャバラオオタカ
  • アオハイタカ
  • シロクロオオタカ
  • ハイガシラオオタカ
  • オオハイガシラオオタカ
  • ヒメハイタカ
  • マダガスカルハイタカ
  • サバンナハイタカ
  • ムネアカハイタカ
  • アシボソハイタカ
  • ムナジロアシボソハイタカ
  • フナシアシボソハイタカ
  • モモアカアシボソハイタカ
  • クーパーハイタカ
  • ズグロハイタカ
  • モモアカハイタカ
  • チリーハイタカ
  • オオハイタカ
  • マダガスカルオオタカ
  • シロハラオオタカ
  • カタアカオオタカ
  • アカオオタカ
  • パプアオオタカ

参考文献

Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%AB%E7%A7%91#%E7%B3%BB%E7%B5%B1%E3%81%A8%E5%88%86%E9%A1%9E
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B7%B9%E7%8B%A9
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%9F

サントリーの愛鳥活動
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/4534.html
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1391.html

鳥ペディア
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