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カモ

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テレビのニュースでカモのお散歩姿を見たことがある人もいるはず!私たちのすぐそばで暮らしていることが多いカモです! 池や川などで泳いでいる姿はかわいらしいですよね。あの有名なことわざの意味やカモの知らなかった秘密など・・・ このページを見て、もっとカモに興味をもってくれたら嬉しいです!

カモ 基本情報

カモ目-カモ科-カモ亜科

体長 50-65cm 体重 1~1.5kg

日本で見られるカモは主に川の水辺や湖で暮らしています。なかには渡り鳥の品種も存在(そんざい)しています。

先端が丸めのくちばしをもっていて、足には水かきがついています。ちなみにアヒルも同じような足をしています。

基本的にオスはカラフルで派手な羽色をしており、メスは茶色っぽい地味めな羽色をしていることが多いようです。

鳴き声も少しアヒルと似ているようで、「グェーグェー」や「グワッグワッ」と鳴きます。

繁殖期(はんしょくき)は4~8月頃で、カモは一度の産卵で1~13個ほどの卵を産みます。温めて約29日後にはヒナが生まれます。

寿命はカモの中でもかなり有名なマガモであらわした場合ですが、野性(やせい)だと5~10年、飼育されている場合なら20年ほど生きるといわれています。なかには29年と長生きしたカモもいました。

そんなカモですが主に穀物(こくもつ)や水草、時には小魚や貝なども食べています。

人間との関わりは古い時代より始まっていたようで、庶民には江戸時代ごろからカモが食用として食べられていた記録が残っています。

カモ鍋やカモ南蛮などの料理があったそうですが、臭いが強いのでセリという植物と一緒に煮込んで調理していました。

現在でもカモ鍋料理は存在していますが、野性のカモをつかまえて食べるということはほとんどないので、今の日本にカモ肉として流通しているのは「アヒル」や「アイガモ」という鳥のお肉になります。

※アイガモとはアヒルとカモを交配させて生まれた家禽(かきん)の鳥です。

カモ Q&A

カモ
カモって空を飛べるの?

湖や水面をスィーと移動しながら暮らしているイメージがありますが、皆さんはカモが空を飛んでいる姿を見たことがありますか?

実はカモって結構長い時間飛ぶことができる鳥なんですよ。品種の中には渡り鳥として日本にやってくることもあるので、長時間飛んでいられるのも納得ですね。

ですがカモの中には飛べない種類もいます。「フナガモ」という名前のカモですが、飛ぶことよりも泳ぐ力や潜水能力(せんすいのうりょく)が優れています。

ではなぜ飛べなくなったのかというと、フナガモは足と翼を使いながら水面を高速で移動できるよう進化してきました。そのような暮らしを続けていった結果、空を飛んで生活していく必要がなくなったからだといわれています。

鳥が飛び立てるようになるまでは胸骨の発達が必要といわれていますが、カモの場合その成長が少し遅いといわれています。

その間水面を早く進むことを重要視したフナガモは胸骨の発達が弱くなり、飛ぶことができなくなったとも考えられています。

カモ
カモの名前の由来はなに?

今では当たり前のようにカモとよばれている鳥ですが、そもそもはどんな意味があってこのような名前がつけられたのでしょうか?

いくつかの説があるのですが、「浮く鳥」という言葉を「カモドリ」と略されこれがカモになった話や、水面を足でもがきながら泳いでいる姿の「カキモガク」がカモに変化した説があります。

また大きな鳴き声をあげることから「やかましい」の「かも」がカモになったという話もあるようですが、どれもはっきりした証拠がないので仮説にすぎないようです。

※仮説とは多分こんなことが起きているのでは?と予想する仮の答えです。

カモ
カモの親子はなぜお散歩をするの?

テレビのニュースなどでカモの親子が道路をトコトコ歩いている光景は、とてもかわいくほほえましいですようね。

よくカモのお散歩なんてよばれているのですが、カモの親子がおお散歩するのにもちゃんとした理由があるんですよ。

ちなみに全てのカモがお散歩をするのではなく、日本では「カルガモ」とよばれる品種がお散歩しているようです。

カルガモは4月から7月に繁殖期(はんしょくき)を迎え、一度に約10個ぐらいのタマゴを産みます。実はこの産卵場所が大きく関係していて、カルガモが産卵する場所は草むらや田んぼなど、人目につかない静かなところと決まっています。

そして無事にヒナが誕生し歩けるようになるまで大きくなると、お母さん鳥は子どもたちを連れてエサのある川辺や湖まで歩いて移動します。これが私たちの目にするカモのお散歩ということです。正確にはお散歩というよりお引越しになります。

自然豊かな場所であればわりと簡単に水辺までたどり着けるのですが、建物が多い都会だとなかなか難しいようで、時には車や人通りの多いところを親子で歩いていたりと・・・場所によっては結構大変な道のりです。

やっとのことで水辺に到着したとしても子どもたちが全員大きくなれる訳ではありません。

なぜかというと、お母さん鳥は子どもたちの数を減らすためにあえて数羽を川の中に沈めて死なせてしまうこともあるのです。

これにも理由があり、やっぱり厳しい自然界の中で生き残るためには子どもの数を少なくしないと、食べられるエサの数が減ってしまうからです。

エサが少なくなると最悪の場合子どもたちが全員餓死(がし)してしまうかも知れません。1羽でも生き残って大人になってほしいからこそ、お母さん鳥はあえて辛いことをしなければならないのですね。

カモ
カモは夜になるとどこへ行くの?

昼間に公園などの池で泳いでいる姿を見かけるカモですが、実はカモって夜行性(やこうせい)なんですよ。

あれ?公園の池で泳いでいるんだから昼間にも活動しているのでは?そう思われた方もいると思いますが、昼間水辺にいるのは活動しているのではなく休んでいる姿なのです。なのでエサ探しはほとんどしていません。

では夜になるとどのような活動をするのかというと、エサが豊富にある別の沼や田んぼに向かって飛んでいき、そこで食事を済ませるのです。特に稲かりの終わった水田には、こぼれ落ちている穂のくずなどがあるのでカモにとってはいいエサ場となっているようです。

カモ
カモがネギをしょってくるってどうゆう意味?

ことわざで「鴨が葱を背負ってくる」というものを聞いたことがある人も多いはず。

そもそもどうして、カモなの?なんでネギが出てくるの?と不思議に感じませんか。

これにも理由があり、昔の料理では野生のカモを食べることが多かったようですが、カモは結構簡単にワナにかかりやすく鳥の中ではつかまえやすいとされていました。

つまりワナにかかりやすい=だましやすいの意味として使われるようになり、人間に対しては「いいカモ」がやってきたといわれるようになりました。

しかし、カモ肉は臭いが強くそのままゆでて食べるのはちょっと向いていない・・・という問題が起こり、そんなときに取り入れたのが薬味のネギでした。一緒に煮込むとネギがカモ肉の臭いを消してくれることに気がつき、カモ鍋にはネギがかかせないものとなりました。

つまり、美味しいカモだけじゃなく鍋に必要なネギまでもってきてくれるなんてラッキー!と自分にとって都合がいいことが重なるできごとを「鴨が葱を背負ってくる」というようになったのです。

カモ
カモのオスとメスで羽の色が違うのはなぜなの?

体の大きさはほぼ同じでオスとメスを見分けるとしたら羽の色が分かりやすいといわれているのですが、どうして色の違いがあるのでしょうか?

もちろん品種によってはオスとメスの羽色がほぼ同じということもあるのですが、ここでは違う場合について説明しますね。

基本的にオスは繁殖期になるとメスに好かれたいがために、派手な羽の色を見せてアピールする必要があるのです。そうしないと自分の子孫を残すことができません。つまり、メスにモテたいからオスは派手な羽色をしているということです。

ですが、不思議なことに繁殖期が終わるとオスの羽は、メスのように地味な色に変わっていることがあります。これを「エクリプス」というのですがこれにもちゃんとした理由があり、あまり派手な羽色のままだと今度は敵に目をつけられて襲われやすくなってしまうのです。

メスの気を引きたい時はおしゃれして、それが終わると地味に目立たないように変えていく・・・なんだか面白い理由があったんですね。

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