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シベリアン・ハスキー

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シベリアン・ハスキー

シベリアン・ハスキーといえば、オオカミのようなかっこいい顔つきと大きな体を持つ犬種です。世界中で人気があり、日本では1980年代後半から1990年代にかけてブームが巻き起こりました。しかし、現在はブームも落ち着き、街中で見かけることは少なくなりましたね。「かっこいい犬」の代名詞のひとつですが、シベリアン・ハスキーはそもそもどういう犬なのでしょうか?その生態を詳しくみていきましょう。

シベリアン・ハスキー 基本情報

〜基本情報〜

哺乳綱(ほにゅうこう)食肉目(しょくにくもく)イヌ科イヌ属 オス:体高53.5cm〜60cm 体重20.5kg〜28kg メス:体高50.5cm〜56cm 体重15.5kg〜23kg シベリアン・ハスキーは、オオカミのような精悍(せいかん)な顔つきをした大型犬です。毛の色は黒や黒青色、茶褐色(ちゃかっしょく)と白が混ざっているのが一般的です。ただし、白一色の個体もあり、その個体はホワイト・ハスキーと呼ばれています。一方で、お腹は白色の毛で覆われている個体がほとんどです。 毛はふさふさで柔らかいダブルコート。まっすぐで中くらいの長さのオーバーコートと、柔らかく密生しているアンダーコートでできています。 もともとはシベリアからカナダ北極圏(ほっきょくけん)にかけてのツンドラ地帯を原産とし、極寒(ごっかん)の地で生きてきました。エスキモー犬の一種として、探検で活躍しています。 その性質から体力と強い力が特徴です。その特徴を活かし、犬ぞりレースで優秀な成績をおさめたことから注目を浴びるようになりました。また、第二次世界大戦のときは救助犬としても活躍しています。 さらに、アラスカで流行病が発生した際、シベリアン・ハスキーが氷点下50度の極寒のなか500km以上の距離をリレーして血清と薬を運び多くの命を救ったという逸話があります。この快挙がきっかけのひとつとなり、シベリアン・ハスキーは世界中に知られることとなりました。

ペットとして飼育(しいく)できる

シベリアン・ハスキーは、ペットとしての人気もあります。賢く社会性が高いため、しつけが行き届いた個体は家族の一員として生活が可能です。ただし、ペット用として改良されたわけではないので、初心者には育成が難しいと言われています。

性格

シベリアン・ハスキーは賢く社会性が高く、そして好奇心旺盛(こうきしんおうせい)な性格をしています。オオカミのような顔つきとは裏腹に、人間に対して友好的でそのギャップに驚く人も多いでしょう。 家族をひとつの集団として認知し、集団に溶け込むように生活します。そのため、乳幼児がいたりほかの小動物を飼育したりしていても問題ありません。一方で褒められたい意識が強く、頑固な一面もあるため、しつけや教育は忍耐強く行う必要があります。

散歩

もともと犬ぞりを引いて長距離を移動することに用いられていた犬種のため、体力と運動量が多いです。そのため、朝晩2回、1〜2時間の散歩が欠かせません。 運動量が少ないとストレスを感じ、病気になったり集団生活ができなくなったりしてしまう恐れがあります。シベリアン・ハスキーに限りませんが、運動量の多い犬種をペットとして飼育する際は、散歩の時間をしっかり取るように注意しましょう。

手入れ

シベリアン・ハスキーは、抜け毛が多いので毎日のブラッシングが必要です。また、シャンプーも月に数回行ってしっかりとケアしてあげましょう。 特に換毛期(かんもうき)は丁寧にしてあげなければなりません。暑さに弱いため、しっかりと抜け毛を取って少しでも涼を与えましょう。

番犬には向いていない

シベリアン・ハスキーは、オオカミのような顔つきと大型の体躯(たいく)から番犬の役割を果たせそうですが、意外にも向いていない場合があります。 警戒心(けいかいしん)そのものはありますが、ほかの人にも友好的な場合があるからです。そのため、番犬として迎えるのはやめたほうが無難です。

シベリアン・ハスキー Q&A

シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーの名前の由来は何?

シベリアン・ハスキーの名前の由来には諸説あります。 1つ目は声質です。遠吠えするときの鳴き声がハスキーボイスであることから、シベリアン・ハスキーと名付けられたとされています。 2つ目は、もともとシベリアン・ハスキーと生活していた人々が「ハスキー」と呼ばれていた説です。シベリアン・ハスキーを飼育していたのはチュクチ族という種族で、ほかの地方の探検家や商人はチュクチ族を含めたエスキモーのことを「ハスキー」と呼んでいました。 その用務犬として生活していたため、シベリアン・ハスキーになったとされています。なお、もともとはシベリアン・チュチースと呼ばれていました。

シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーと似ている犬はいるの?

シベリアン・ハスキーのように極地に住む犬種では、アラスカン・マラミュートやサモエドが近しい犬種といえます。特に、アラスカン・マラミュートは見た目もシベリアン・ハスキーとそっくりです。 シベリアン・ハスキーより一回り大きいのが特徴ですが、犬に詳しくない人は間違えてもおかしくありません。人間に友好的な点も同じ。 全体的に丸い印象なのがアラスカン・マラミュートで、シャープな印象なのがシベリアン・ハスキーといえます。

シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーは両目の色が違うものもいるの?

シベリアン・ハスキーの目の色は、青色や青灰色、濃褐色です。しかし、稀に左右の目の色が異なる「オッドアイ」の個体が生まれます。 目の色はメラニン色素(しきそ)の量で決まり、多ければ黒に近く、少なければ青に近くなります。シベリアン・ハスキーは、日光の少ない地で生活していたため、メラニン色素が少なく青い目の個体がほとんどでした。 しかし、日照時間が長い土地で生活するようになり、片目だけにメラニン色素が増加した場合にオッドアイとなる可能性が高くなると考えられています。

シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーはオオカミみたいだけど、やさしい性格をしているって本当?

シベリアン・ハスキーは、オオカミに近い顔つきと大きな体を持っています。犬が苦手な人は「怖い」と感じることも少なくありません。しかし、シベリアン・ハスキーは、やさしい性格をしています。 好奇心と力が強いうえ、成長期はイタズラ好きなので物を壊すことも多いですが、基本的に危害を加えません。 特に、明確な攻撃(こうげき)行動をされない限りは、本気で噛みつくことは滅多にないのです。これは人間のみに限らず、散歩中にすれ違う小型犬でも同様です。

シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーは実はさみしがり屋さん?

シベリアン・ハスキーは孤独を感じたときに、遠吠えをする傾向があります。これは、シベリアン・ハスキーが高い社会性を持っているからです。 シベリアン・ハスキーは集団を重視するため、孤独になると仲間に呼びかけようとするのです。そのため、家庭で飼育する場合は、できる限り家族を感じさせることが重要とされています。 リビングで家族が見えるところに居場所を作ってあげたり、窓を開けて人間の匂いを感じさせたりしましょう。

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