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ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

突然ですが皆さんは「コギ尻」という言葉を聞いたことがありますか? 実は「コーギーのお尻」という意味なのです。 最近ではSNSなどでコーギーのお尻が「もふもふの食パンみたいで可愛い!」、「ふわふわのぷりケツがキュート!」といわれ、コーギーの人気が高まっています。 今回ご紹介するのは、日本で一番よく見かける「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」という種類です。 どんな秘密が隠れているのか?早速、覗いていましょう!

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク 基本情報

原産国 イギリス

体高 24~30cm

体重 オス:約14kg メス:約13kg

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのはっきりとしたルーツは不明ですが、一説によるとイギリスの貴族に正体されたフランスの職人たちが持ち込んだのがきっかけと考えられています。

その後ペンブローク州にて牛追いの番犬として飼育されるようになり、土着(どちゃく)のイヌたちと交配が進んだ結果、現在のウェルシュ・コーギー・ペンブロークに近いイヌが誕生したそうです。

ちなみに、イギリス王室では古くからたくさんのコーギーを飼育してきた歴史があり、特にエリザベス2世は在位70年の間に約30匹のコーギーを可愛がってきたといわれています。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク Q&A

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの名前の由来は?

イギリスのウェールズ出身(ウェルシュ)、ウェールズ語でコーギーは「小さいイヌ」という意味があります。そしてペンブロークはウェールズの「ペンブローク州」からきているといわれています。

ちなみに、コーギーは背中に妖精を乗せて野山を走っていたおとぎ話のような言い伝えがあるとかないとか。想像すると可愛い光景ですね!

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのカラーバリエーションは?

レッド、フォーン、セーブル、ブラック&タンです。またレッド、フォーン、セーブルには白いマーキングが入ることがよくあります。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは何グループ?

JKC(ジャパンケネルクラブ)やFCI(国際畜犬協会)のルールに従った分け方の場合、「第1グループ」になります。

家畜を誘導させ、ときには保護を手伝ってきた犬たち、いわゆる牧羊犬(ぼくようけん)や牧畜犬(ぼくちくけん)と呼ばれていたイヌが所属しています。

第1グループの犬種は、人間の代わりに散らばった家畜をまとめる役割を担っていたためとても賢く、とっさの判断能力にも優れているのが特徴的です。

その一方、家畜を守る役割も担っていたことから、警戒心が強く、飼い主以外の知らない人には強く吠えてしまうこともあります。無駄吠えゼロを目指すのは難しいですが、ある程度成長した時期を見計らって、吠え癖がつかないようにしつけを行ないましょう。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの外見はどんな感じ?

筒状(つつじょう)の胴長体型に、どっしりとした足に短いしっぽ。立ち耳で顔は大きめ。短い足でも機敏(きびん)に走り回る姿はとても愛らしく、まるでぬいぐるみのようなイヌです。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークはどうして短足なの?

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは牧畜犬として活躍していた歴史があります。牛などの家畜を追うときに、家畜の足と足の間を縫うようにして走れるよう改良されたため、胴は長く、足は短くなったという訳です。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのしっぽが短いのはなぜ?

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのしっぽが短い理由についてですが、複数あるのでひとつずつご紹介します。

①牧畜犬(牧羊犬)として働くため

基本情報でも少しご紹介したとおり、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークはその昔牧畜犬として活躍していた時期がありました。もししっぽが長いと、間違って牛に踏まれ転んでケガをする可能性があるので、それらを防ぐために産まれてすぐ断尾(だんび、しっぽを短くきること)されていたときの名残だそうです。

②節税(税金)対策のため

今では廃止されている制度ですが、昔のイギリスではイヌのしっぽに税金がかけられていました。そこでウェルシュ・コーギー・ペンブロークの飼い主は節税対策として、断尾を始めたといわれています。

ではなぜイヌのしっぽに税金がかけられていたのかというと、当時のイギリス王室がシカのハンティングゲームをする際、牛追い犬に邪魔されると困るので、牧畜犬を走れなくさせるか税金を納めるかの命令を出しました。税金を納めるお金がなかった人たちは、仕方なくウェルシュ・コーギー・ペンブロークの断尾を行ない、早く走れないようにして税金逃れをしていたそうです。

その他にも、狂犬病(きょうけんびょう)予防やケガ予防のため、キツネと間違われないようにするため。といった理由があります。

断尾は産まれて間もない赤ちゃんのときに行なうので、痛みはないと考えられていますが、最近では動物愛護の精神も高まっていることから、断尾を行なうブリーダーも減少し、しっぽの長いウェルシュ・コーギー・ペンブロークが増えているそうです。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークを購入するにはどれくらいかかるの?

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークはペットショップだと10~20万円、ブリーダーから購入する場合は15万円前後です。購入を検討する際、お気に入りの子が見つかったら、一度見学に行くのが良いでしょう。

さらに、ブリーダーには上段資格をもつ「シリアスブリーダー」と呼ばれている方たちがいます。日本には約2万犬舎があるといわれていますが、そのなかでもシリアスブリーダーはわずか5%にも満たないそうです。そのため一般ブリーダーから購入するよりも、シリアスブリーダーから購入する方が高額になります。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格や特徴は?

①好奇心が強く活発な性格!

基本的にフレンドリーで明るく、人間に対しても友好的です。その一方、警戒心(けいかいしん)が強く、甘えん坊気質でもないので、番犬にも向いています。ただし、この後ご紹介するしつけをしっかり行なわないと、知らない人に対しての無駄吠えが多くなってしまう可能性があります。

②元気いっぱいで遊ぶの大好き!

短い足が特徴的なウェルシュ・コーギー・ペンブロークですが、牧畜犬として広い敷地を走り回っていた歴史があるため、見た目以上に体力がありスタミナも兼ね備えています。

賢くて訓練能力も高く、ドッグスポーツの選手になれる可能性も秘めていますが、胴長体型なので高いジャンプをする競技だと背骨に負担がかかってしまいます。愛犬にあったドッグスポーツで飼い主さんも一緒に楽しみましょう。

③しつけは子イヌのときから行ないましょう!

まずはじめに、イヌには「社会化期(しゃかいかき)」という時期があります。生後3週~12週齢がイヌの社会化期といわれており、この時期に行なうしつけは今後愛犬と楽しく暮らしていくためにも必ず必要なトレーニングといえるでしょう。

実は、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのしつけは比較的大変といわれています。良くいえば活発ですが、悪くいうと自己主張が強いので、しつけを行なう際「リーダーは飼い主だ!」と強く覚えさせるのが大切です。ここでは覚えさせたい基本的なしつけについてご紹介します。

⑴トイレトレーニング

トイレは指定の場所で上手にできたとき、褒めて覚えさせましょう。

⑵甘噛みをやめさせる

子イヌのときは良いのですが、成犬で甘噛みされるとケガのもとになってしまいます。

人の手の代わりに噛んでも良いおもちゃを与え、もし飼い主さんの手を甘噛みしてきたら怒鳴らず低い声で「痛い」と一喝(いっかつ)した方が良いでしょう。

⑶人に触られることに慣れされる

体調不良になったときはどうしても動物病院へ行かなければなりません。そのとき知らない人に体を触られても暴れないよう、普段から飼い主さんがたくさん愛犬とスキンシップをとって、人との触れ合いに慣れさせるのがベストです。

⑷クレートに入っても怖くないことを覚えさせる

動物病院に行くとき、あるいは災害が起きたときはどうしてもクレートの中へ愛犬に入ってもらう必要があります。ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは中型犬なので、飼い主さんが抱っこしつつクレートに入れることも可能ですが、嫌がって噛みつく場合があります。

ですので、なるべく自分から入ってくれるようしつけるのが大切です。飼い主さんの指示で上手に入ってくれたら、おやつのご褒美をあげて、クレートの中は怖くないんだ!と認識させるのがコツです。

⑸散歩で外の世界に慣れさせる

散歩はイヌを飼うにあたって、必要不可欠なことです。そのため生後3ヶ月頃までは飼い主さんが抱っこして外に連れ出すことから始めてみましょう。少しずつ外の世界に慣れてきたら、リードを繋いで自分の足で歩いてもらうことを覚えさせます。歩くときもただ引っ張れば良いのではなく、最初は飼い主さんが愛犬の歩調にあわせてあげることからスタートさせるのがベストです。

信頼できる人間に対しては忠誠心(ちゅうせいしん)の高いウェルシュ・コーギー・ペンブロークですが、自分より格下(かくした)だとみなされた場合、なかなかいうことを聞いてくれなくなります。

成犬(せいけん)になってからしつけをやり直すのは大変なので、子イヌのうちにやるべきことから始めていきましょう。

ちなみに「コマンドトレーニング(お座りや待てといった指示に従わせること)」や「お留守番に慣れてもらう」といったことも大切なのですが、社会化期が過ぎてからでも覚えさせることができます。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークに必要な運動量やお手入れ方法は?

イヌは犬種を問わず、散歩を必要とする動物です。犬種によって散歩時間や回数は異なりますが、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは時間を分けて30分を1回ずつ、合計1時間の散歩が必要です。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは被毛が短めですが意外と抜け毛が多いので、獣毛(じゅうもう)ブラシとコームを使って毎日ブラッシングをしてあげることが大切です。シャンプーは月1~2回の頻度で大丈夫でしょう。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのかかりやすい病気ってなに?

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークに限らず、ほとんどの犬種でイヌは人間よりも体毛が多く、その分皮膚がデリケートなため「皮膚病(ひふびょう)」になりやすいといわれています。

また顔の作りから眼球が人間よりも前に出ていることも多いため、目を怪我してしまう、もしくは遺伝的な理由が原因で「眼疾患(がんしっかん)」にもなりすいです。

上記の特徴を踏まえた上で、ここではウェルシュ・コーギー・ペンブロークが注意したい病気について詳しく見ていきましょう。

まずウェルシュ・コーギー・ペンブロークは皮膚病である「外耳炎(がいじえん)」、眼疾患である「白内障(はくないしょう)」、そして「椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)」にかかりやすいといわれています。

①外耳炎

耳の耳介や外耳道が赤くなり、黒い耳垢の発生あるいは悪臭などの症状が見られる病気です。見た目でもはっきりと異常が分かる病気ですが、耳に触れられるのを嫌がる、頭を振ってかゆみをとろうとする、耳をこすりつけるといった行動が見られるようでしたら外耳炎にかかっている可能性があります。

この病気はアトピー性皮膚炎と併発しやすいため、もし飼っているワンちゃんが外耳炎になってしまったら、アトピー性皮膚炎にもなっていないか皮膚の状態をよくチェックしてあげてください。

②白内障

眼の中には水晶体(すいしょうたい)というものがありますが、この水晶体が白くにごってしまい目が見えにくくなってしまう病気です。白内障になってしまう原因は多く、遺伝性や老化によるもの、糖尿病や怪我による目の損傷によっても引き起こされます。

初期の場合、目薬を使って病気の進行を遅らせることもできますが、場合によっては手術でにごった水晶体を取りのぞくという方法もあります。

白内障になると水晶体が白く見えるので目視でも確認できますが、散歩中や家にいるときなど、前と比べて壁や物にぶつかることが増えた。という状態が見られたら、一度動物病院で検査を、そして白内障にかかっていたら獣医さんとの治療方針相談をオススメします。

③椎間板ヘルニア

胴長であるウェルシュ・コーギー・ペンブロークは腰に負担がかかりやすく、そのため腰の椎間板ヘルニアになりやすいです。お尻を振って歩く、もしくは後ろ足を引きずって歩くような動作が見られると、椎間板ヘルニアの初期症状かも知れません。

軽症なら薬を与えるといった内科治療(ないかちりょう)で様子を見ますが、重症化してしまった場合、外科手術(げかしゅじゅつ)が必要です。ですが手術後、歩行のリハビリを行なうことで、また元気に歩けるようになる可能性も十分あります。

この病気を予防する方法は残念ながらまだ見つかっていないので、少しでも愛犬の動作がおかしいと思ったら動物病院へ診察に行くことをオススメします。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの寿命は?

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの寿命は12~15年といわれています。小型犬~大型犬までを含めたイヌ全体の平均寿命はおよそ14年なので、平均的な寿命といえるでしょう。

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