秋田犬の名前の由来は？

秋田が原産の大型日本犬。そのため「秋田犬（あきたいぬ）」という名前になりました。 秋田犬の歴史は古く、江戸時代に秋田藩主であった佐竹氏が闘犬（とうけん）を好んだことから、格闘力の増強を測るため大型で力の強い犬を飼育するようになったといわれています また、大舘犬（おおだていぬ）と呼ばれていた秋田犬は、元々は秋田またぎと呼ばれる人々がシカやクマ狩りの狩猟犬（しゅりょうけん）として活躍していました。

秋田犬の性格や特徴

可愛らしい外見とは対照的に、狩猟犬の声質も持っている秋田犬。性格と特徴についてお伝えしていきます。

【性格】 「忠誠心（ちゅうせいしん）」は、秋田犬の性格の中で1番の特徴です。一度心を許した相手と深い絆で結ばれるため、一生飼い主になつきます。

そのため、秋田犬は人間の心の裏を読めるほどの賢い性格。

秋田犬から飼い主と認められないと、いうことを聞かない犬にもなりかねません。 飼い主以外になつかない性格であるため、海外では「ワンオーナードッグ」とも呼ばれています。

【特徴】 やさしい顔をした秋田犬。特徴は下記の通りになります。 足が長い 腰高（こしだか） がっしりとした体格 短毛 大型犬 鼻の色は黒、または白 耳は三角形の厚い立ち耳 また、ストップ（​​両目間にある鼻骨と頭蓋骨の境目のくぼみ）があり、マズル（鼻の骨や両頬など全体）は中くらい、先がとがってはいけないなどが秋田犬の基準とされています。

純粋犬種の犬籍登録などをしている、一般社団法人ジャパンケネルクラブの標準はオスの体高67cm、メスは61cmとされています。  

秋田犬は2種類いるって本当？

  秋田犬にはもう一つ、「アメリカン・アキタ」とよばれる犬種がいます。アメリカン・アキタの歴史は第2次世界大戦後、日本にやってきた進駐軍（しんちゅうぐん）の兵士たちによって秋田犬が注目されたことからはじまります。 その後、兵士たちが日本を引きあげるときに渡った犬たちが秋田犬。アメリカに持ち帰られた秋田犬は、シェパードなどと交雑をされ独自の進化を遂げます。

1972年にアメリカン・ケネル・クラブにおいて登録ができるようになりました。アメリカのブリーダーたちを引き付け、数を増やしていきました。 アメリカン・アキタの体格は、秋田犬に比べるとやや大きめの姿をしています。顔つきもシェパードに似ていますよね？ 登録の基準も秋田犬と違います。詳細は下記の通り。 体をおおっている毛は、さまざまな色が認められている 顔のブラックマスクも許されている 性格は秋田犬と似ていて、飼い主に忠実でやさしい性質のため、番犬としても優れた能力を発揮します。

秋田犬を自宅で飼うには？

忠誠心の強い秋田犬は「しつけ」が1番のカギ。秋田犬の飼い方をポイント別にまとめました。

秋田犬は「しつけ」が重要 秋田犬のしつけは、子犬のころから行いましょう。愛らしくかわいい顔をしている子犬のころは、ついしつけは後回しにしてしまいがちですが、秋田犬は警戒心（けいかいしん）が強く吠えやすいため社会化をすることが重要となってきます。

主に秋田犬（あきたいぬ）のしつけで重要になっていく方法は下記の5つ。

以上の方法について、ポイントを紹介します。

【社会化トレーニング】

社会化トレーニングの目的は、人間社会のさまざまな刺激になれさせること。秋田犬（あきたいぬ）が人と心地よく過ごせるようになっていきます。

たくさんの音・モノ・人・環境に触れることを経験させることがポイント。

【クレートトレーニング】

クレートトレーニングは、秋田犬専用の寝床（ねどこ）を意識させてあげることです。 大きい秋田犬（あきたいぬ）が横になって眠れる大きさのものを選びましょう。

クレートトレーニングは、以下のメリットがあります。 安心な場所ができる 出かけるときにスムーズに移動しやすくなる 災害のときに避難しやすい 秋田犬（あきたいぬ）の中に、快適な場所だと思ってもらうように過ごさせましょう。

【コマンドトレーニング】

コマンドトレーニングとは、秋田犬に一定の指示を出すことです。 覚えやすい指示は下記の3つになります。

コマンドトレーニングは、成犬でも覚えることができます。

【トイレトレーニング】

秋田犬（あきたいぬ）のトイレトレーニングは子犬のころにしっかり行いましょう。

なぜなら、トイレを失敗すると部屋中がよごれてしまい、掃除が大変になってしまいます。

また、秋田犬（あきたいぬ）はテリトリーが汚れていることを嫌うため、トイレが汚れていると場所を覚えられず、失敗の原因となってしまいます。

子犬のころから、しっかりとトイレトレーニングをおこないましょう。

【散歩のしつけ】

秋田犬（あきたいぬ）の散歩のしつけのポイントは、2つあります。 マーキングをなくす 飛びつき マーキングは、動物の自然な行動で本能から行為です。

秋田犬がマーキングをする理由はテリトリーの自己主張やストレス。 去勢をすることによって、マーキングを防ぐことができます。

飛びつきは秋田犬の場合、体も大きいため、他人に怪我をさせてしまう恐れもあります。 そのため、きちんとしつけをし、なぜ飛びつく行動をしているのか理解していることも大事。

コマンドトレーニングで出てきたしつけを訓練することにより、なくなっていきます。

毎日のお散歩はかかさずに 元々狩猟犬だった秋田犬（あきたいぬ）は、非常に体力があるため、タフでスタミナがある犬種。

運動不足でエネルギーが充分に消耗されないと、過剰な吠えやいたずらなどの問題行動にエスカレートしてしまいます。 毎日、朝夕の30分程度の散歩は欠かさないようにし、ストレス発散のためドッグランなどで思いっきり走らせてあげるのがおすすめ。

また、ロープなどを使った引っ張りごっこ遊びもエネルギーを発散できます。欲求をみたしてあげると、いたずらや問題行動にエスカレートすることもありません。

室内で飼うときは滑りにくい床で 秋田犬（あきたいぬ）を室内で飼うとき、生活スペースは滑りにくい床材を選びましょう。なぜなら、秋田犬が気をつけたい病気の一つが関節トラブル。

滑りやすい床（フローリング）の上を毎日走っていると、関節に大きな負担がかかるため症状が出やすくなってしまいます。

大型犬のため、体重が40kg前後もあり年齢を重ねると筋肉が低下。大きな体を支えるためには、滑りやすい床は自分の体を安定させることが困難になっていきます。

そのため、秋田犬を室内で飼う時は、滑らない床の上で生活をさせましょう。

被毛は丁寧にブラッシング 秋田犬（あきたいぬ）の被毛は、上毛は硬く、下毛は細い毛がびっしりと生えています。毛の量も大変多いです。

とくに、毛が生え変わる換毛期（春と秋に訪れる時期）は、大量に毛が抜けるので毎日のブラッシングはより丁寧に行いましょう。

換毛期とは、犬の衣替えの時期。主に年に2回、春から7月ごろと秋から11月ごろにかけて換毛します。 換毛することにより体温を調整し、次の季節を快適に過ごせます。

そのため、換毛期には毎日ブラッシングを丁寧に行いましょう。 換毛期以外は、1週間に一度の丁寧なブラッシングを行うと被毛のケアをしっかりと行えます。

フードの与えすぎに注意！ 秋田犬（あきたいぬ）の食欲は、とっても旺盛。

しかし、与えすぎには注意しましょう。フードの量は、適量を量り、おやつも少量で与えることに気をつけます。

適量の食事を与えると、適正体重を維持することができます。主食は総合栄養食（フードと水のみでバランスがとれるように作られている）を与えましょう。

バランスのとれたフードと、適量な食事を与えることで秋田犬にとって以下のメリットがあります。

秋田犬特有の豊かな被毛をたもてる 関節トラブルを防げる フードを選ぶときに迷ってしまったら、かかりつけの動物病院に相談するのがおすすめです。

最後に

気はやさしくて力持ちの秋田犬について紹介しました。秋田犬を自分の家族に受け入れるなら、「誰がリーダーなのか」を子犬のころから刷り込むことがポイント。

飼い主に愛情深い秋田犬と、楽しい毎日を送ることができるでしょう。