ターキッシュバン
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水が苦手な動物といえば、ネコを思い浮かべる方も多いはず。しかし、なかには水を得意とするネコがいるって知っていましたか?それが「ターキッシュバン」です! 日本で見かけることはほとんどないため、もしブリーダーや知り合いの家で発見したらとてもラッキーといえるでしょう。そんなターキッシュバンの歴史は面白く、いろいろな不思議が隠れているんですよ。 早速その秘密について、一緒に探ってみましょう!
ターキッシュバン 基本情報
原産国 トルコ
体重 オス:4~6.5kg メス:4~5.5kg
トルコ東部にバン湖(ヴァン湖)という国内最大の湖があり、その湖周辺で自然発生したのがターキッシュバンです。「ターキッシュアンゴラ」と同じく最も古い猫種のひとつに数えられていますが、ターキッシュアンゴラは富裕層に人気があった一方、ターキッシュバンは庶民派としてさまざまな人たちに可愛がられていました。
ある日のこと。バン湖周辺を旅行していたイギリス人2人組は、とても珍しい光景を目にします。なんと湖で子ネコが泳いだり、水遊びをしながらじゃれあうという、不思議な行動をするネコがいたのです。
この子ネコたちに一目惚れした2人は、イギリスへ連れて帰ることに。湖で泳いでいたことから「スイミング・キャット」と呼ばれ、「この珍しい習性を持つネコを増やしたい!」という考えから、繁殖を始めます。そしてもうひとつ。よく観察していると、泳げるだけでなく「頭としっぽだけに色が入る」という少し珍しい模様パターンも発見したのです。
この特徴は連れて帰った子ネコだけでなく、繁殖させて生まれたネコ達にも引き継がれていき、専門家にアドバイスを求めたところ、継続的に遺伝されることが判明。この出来事をきっかけに2人は本格的な品種登録を目指して、ターキッシュバンのブリーディングを続けることに決めたのです。
その後、1969年にはイギリスのGCFFで正式に新しい品種として認められ、1985年にはCFAでも品種登録が決定しました。現在はターキッシュアンゴラ同様、トルコで希少種としての保存活動が進められています。ちなみに、今でもバン湖には野生のターキッシュバンが暮らしており、運が良いと湖で泳いでいる姿を見られるとか見られないとか。
ターキッシュバン Q&A
ターキッシュバンの名前の由来は?
トルコは「ターキッシュ」という意味。そしてバンは「バン湖」。つまり、トルコにあるバン湖で生まれたネコなのでターキッシュバンと名付けられました。
ターキッシュバンのカラーバリエーションは?
ブルー、ブラック、ホワイト、レッド、クリームがあります。
・キャリコ&バイカラー 体の1/2、もしくは1/3が白色で残りは2色以上の毛色構成
・タビー&ホワイト 体の1/2、もしくは1/3が白色で残りはしま模様や斑点模様の構成
ブルー、アンバー、オッドアイがあります。
ターキッシュバンは長毛種(ちょうもうしゅ)のみです。
ターキッシュバンの外見はどんな感じ?
くさび型の頭、楕円形の大きな目。バランスの良い耳が付き、体型はロング&サブスタンシャルと呼ばれています。スラリと長い脚、筋肉質でたくましいボディなのも特徴的。
まるでカシミヤのような手触りの良い被毛は夏になると短く、冬になると長めになります。ターキッシュアンゴラのように、長くてふわふわ&モップのようにも見えるしっぽも可愛いですね。
ターキッシュバンはどうして水中で泳げるの?
別名「水泳猫、もしくはスイミング・キャット」といわれているターキッシュバンですが、泳げる秘密は被毛に隠されているんですよ。実は他のネコより皮脂量が多く、この脂が毛をコーティングの役割を果たし、防水性のある被毛をまとっているため、だから水に濡れても平気といわれています。
泳げるか泳げないかは個体差もあるので、全てのターキッシュバンが水泳得意!とは言いきれないものの、他のネコより水遊び好きな子が多いのは間違いなさそうです。
ターキッシュバンを購入するにはどれくらいかかるの?
ブリーダーやキャッテリーから購入する場合は、30~40万円ほどかかります。どんな環境で育ってきたのか?両親はどんなネコなのか?このようなポイントを確認できるのが長所です。またブリーダーの人柄によって信頼度が変わるので、予約してから見学に行くことをオススメします。
ターキッシュバンはペットショップだとほぼ見られません。そのためブリーダーから購入するのが一般的といえるでしょう。
ちなみに値段に幅が出てしまう条件について何点か紹介します。
・子ネコであること ・血統が優秀であること ・珍しいカラーや模様を持っていること
他に条件はあるものの、特に上記条件に当てはまると高額になる傾向があります。
ターキッシュバンの性格や特徴をもっと詳しく知りたい!
ターキッシュバンはもともと自然発生から生まれたネコなので、野性味溢れる部分が残っています。そのため、飼い主さんとまったり過ごすよりも、キャットタワーで運動することが大好きです。それ以外にも、ターキッシュバンは動くおもちゃも好きなので、コミュニケーションをとりたいときはおもちゃで遊んであげると良いでしょう。
知性が高く、賢いネコともいわれています。しつけもしやすく飼い主さんにもよく懐きますが、他の動物相手でも自分より強いと判断した相手には、積極的に心を寄せることも。ネコにしてはちょっと珍しく、仲間を作るのが好きな性格です。
基本情報でもご紹介したとおり、ネコにしては非常に珍しく水を怖がらない性格です。ですがまれに水を怖がる子もいますし、子ネコの場合は誤って溺れてしまう危険もあります。お風呂場などの水回りを見つけると入ってしまう可能性があるので、十分注意しましょう。
そして狭い場所も苦手なターキッシュバンは、身動きできないと不安になってしまうことがあるので、長時間閉じ込めておくのは避けてください。
ターキッシュバンのかかりやすい病気ってなに?
ターキッシュバンのかかりやすい病気は、「毛球症(もうきゅうしょう)」そして病名と異なりますが、「輸血による拒絶反応(きょぜつはんのう)」を起こす可能性があります。
毛づくろいで飲み込んでしまった毛が胃や腸といった消化器官に溜まってしまい、嘔吐(おうと)といった症状を引き起こす病気です。通常、飲み込んだ毛は少量であればうんちと一緒に排泄されるのですが、毛量が多くなると排泄するのが難しくなります。
その結果、排泄しきれなくなった毛玉は嘔吐でしか出せなくなるのです。もともとネコは1ヶ月~数ヶ月に一度、毛玉を吐く行動をします。これは健康なネコでも見られる現象なので、過剰に心配する必要はないのですが、観察していて「毛玉を吐く回数が増えた。もしくは吐こうとする行動が増えた。」このような場合は毛球症にかかっている可能性があるので、病院を受診した方が良いでしょう。
特にターキッシュバンのような長毛種のネコは、毛を飲み込む量が多いので注意が必要です。
また、毛球症は飼い主さんによるブラッシングで予防可能ともいわれています。大切なスキンシップにも繋がるので、ぜひ定期的なブラッシングを心掛けてみてくださいね。ただし、なかにはブラッシングを嫌がる子もいるので、その場合は様子を見ながら少しずつ行なうのが良いでしょう。
ターキッシュバンはネコにしては珍しく、B型の血液を持つ場合が多いです。万が一、B型のネコが事故や病気などで輸血が必要になった際、B型以外の血が混じってしまうと急性拒絶反応を起こす可能性があり、最悪の場合死に至るケースもあります。そのため、前もって飼い猫の血液を検査し、型を把握しておいた方が良いでしょう。
ターキッシュバンの寿命は?
ターキッシュバンの寿命は14~16年といわれています。一般的なネコの寿命は12~16年なので、健康問題に気をつけてあげれば、長生きしてくれるネコです。
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ターキッシュバン 参考文献
- まるごとわかる猫種大図鑑 監修:CFA公認審査員 早田由貴子
- 世界中で愛される美しすぎる猫図鑑 監修 今泉忠明
- The Cat Fancier's Association, Inc. https://cfa.org/turkish-van/
- 猫との暮らし大百科 https://www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/
- みんなの猫図鑑 https://www.min-nekozukan.com/
- Pet Smile news forネコちゃん http://psnews.jp/cat/
- 子猫のへや https://www.konekono-heya.com/sitemap.html
- ねこちゃんホンポ https://nekochan.jp/
- 公益社団法人 埼玉県獣医師会 https://www.saitama-vma.org/topics/猫の遺伝性疾患について/
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