ミヌエット
ミヌエット
ミヌエット
さてここで問題です。マンチカンとペルシャの良いとこ取りをした、人気急上昇中のネコといえば?そう、ミヌエットです! 初めてこの名前を聞いた!という方もいるのではないでしょうか?実はこのネコ、最近登録されたばかりで新しめの品種なんです。 そしてその名前については少し面白い歴史も隠されています。そんなまだ見ぬミヌエットの世界について、早速ご案内しましょう!
ミヌエット 基本情報
原産国 アメリカ
体長 30~40cm
体重 オス:3~4kg メス:2~3kg
意外なことに、実は初めてミヌエットを作り出した人物は「ジョセフ・スミス」というイヌ専門のブリーダーといわれています。
ある日のこと、ジョセフは新聞で足の短いネコであるマンチカンの存在を初めて知りました。イヌと同様、ネコにも短足の品種がいることに興味を抱きましたが、その一方でマンチカンを繁殖(はんしょく)する際、足長の子ネコが産まれた時には保護センターに捨てられてしまうという、悲しい現実を知ることになります。
この現実を変えなければならない、「足が長いという理由だけで猫が捨てられてはいけない!」と思い立ったジョセフは、自らがこのネコのブリーダーとなり、短足ネコを固定化するため繁殖を開始します。
まず最初に取り組んだのはペルシャ×マンチカンの交配です。次にそこで産まれた子ネコをヒマラヤンやエキゾチックショートヘアといった、長毛種(ちょうもうしゅ)のネコと交配させていきました。
結果、マンチカンの短足とペルシャのキレイな長毛を受け継いだネコとして、ミヌエットが誕生したのです。
2001年にミヌエットは「TICA」で品種の予備登録が完了しました。実は当初名前を「ナポレオン」で登録しようしましたがこの名前が壁となってしまい、当初よりも登録が遅れてしまいました。ナポレオンからミヌエットに改名後、2016年にようやくTICAで正式に品種登録されました。
ですがミヌエットは鼻が低すぎず高すぎずの基準が難しかったり、長毛や短毛、そして様々な毛色の子ネコが産まれてくることから、しっかり固定化されたとは考えにくい部分もあるため、全ての血統登録団体がミヌエットの存在を認めている訳ではないようです。
今後のブリーディングによってミヌエットの固定化が確実なものになれば、日本での知名度や人気もますます上がっていくかも知れませんね!
ミヌエット Q&A
ミヌエットの名前の由来は?
改名した経緯があるので詳しいことは分かりませんが、ミヌエットには「優雅な舞踏」という意味が込められているようです。
ミヌエットのカラーバリエーションは?
■ボディカラーの種類
ブルー、ブラック、ホワイト、チョコレート、レッド、シナモンがあります。
■模様や配色の種類
・ソリッドカラー 顔や体、脚やしっぽなど体全体が単色
・タビー 全体的にしま模様や斑点(はんてん)模様がある
・パーティーカラー 2色の毛色がランダムに入っている
・キャリコ&バイカラー 体の1/2、もしくは1/3が白色で残りは2色以上の毛色構成
・ポインテッド 頭や耳、脚やしっぽなど体の一部に色がついている
・ティックドタビー 1本1本の毛色に濃段がある模様
■アイカラーの種類
サファイアブルー、イエロー、ブルー、ゴールド、アクア、オレンジ、グリーン、ヘーゼル、カッパー、オッドアイがあります。
■毛種
ミヌエットは短毛種(たんもうしゅ)と長毛種(ちょうもうしゅ)の両方がいます。
ミヌエットの外見はどんな感じ?
丸みのある顔とまん丸の目を持ち、首は短く体型はセミコビーとよばれています。先の丸い小さな耳、そして短い足がチャームポイントのミヌエットですが、意外にも筋肉質な体格をしています。
ペルシャ系の血統が入っているので他のネコと比べると、気持ち少しだけ少し鼻口部が短めです。そしてミヌエットには短足だけではなく足長の子もいます。
産まれてくる確率が足長よりも低い短足の子は、希少価値があるようです。ですが足長といっても、他のネコと全く同じ長さなので足長は足長で違った魅力があるんですよ。
ミヌエットの名前は最初ナポレオンだったって本当?
本当です。基本情報でも紹介しましたが、ミヌエットは最初ナポレオンという名前でした。短い足に小柄(こがら)な外見が、フランスの英雄である「ナポレオン・ボナパルト」に似ていたため名づけられたとされています。
ですが「フランスの英雄を短足扱いするなんておかしい!」という声が上がり、その結果ミヌエットに改名しました。
ミヌエットを購入するにはどれくらいかかるの?
ブリーダーやキャッテリーから購入する場合は、20~30万円ほどかかります。どんな環境で育ってきたのか、両親はどんなネコなのか確認できるのがメリットです。
またブリーダーとの人柄にもよって信頼度が変わるので、予約してから見学に行くのが望ましいです。
ペットショップで見かけることはほとんどないので、ブリーダーから購入するのが一般的といえるでしょう。ちなみに値段に幅が出てしまう条件についていくつか紹介します。
・短足であること(足長よりも人気があるため) ・子ネコであること ・血統が優秀であること ・珍しいカラーや模様を持っていること
他にも条件はあるのですが、主に上記の条件に当てはまると値段が高くなってしまう傾向があるようです。なかにはなんと、50万円以上の値段がつけられたミヌエットもいました。
ミヌエットの性格や特徴をもっと詳しく知りたい!
マンチカンの好奇心旺盛(こうきしんおいせい)なところと、ペルシャの穏やかでのんびりした部分を兼ね備えた良いとこ取りのネコです。小さな頃はマンチカンのように元気いっぱいで遊び回ったりしますが、大人になるとペルシャのように落ち着きを見せ始めます。
基本的に人懐っこく、知らない人が来てもフレンドリーに接してくれます。飼い主さんにはたくさん甘えることもありますが、気分が乗らない時はふらっとどこかへ移動するので、とてもネコらしいマイペースな性格といえるでしょう。
頭も良いのでしつけがしやすく、色々なことを覚えてくれます。多頭飼い可能なのでお子さんや他のネコとの同居も特に問題ありません。おもちゃで遊んだり、高いところにのぼるのも大好きなので、とても活発な性格の持ち主といえます。
ミヌエットのかかりやすい病気ってなに?
ミヌエットは他のネコと比べると、遺伝性疾患・先天性疾患の多い品種といわれています。代表的なものをあげると「毛球症(もうきゅうしょう)、「肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)」と「多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)」、「慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう)があります。
毛づくろいで飲み込んでしまった毛が胃や腸といった消化器官に溜まってしまい、嘔吐(おうと)といった症状を引き起こす病気です。通常、飲み込んだ毛は少量であればうんちと一緒に排泄されるのですが、毛量が多くなると排泄するのが難しくなります。
その結果、排泄しきれなくなった毛玉は嘔吐でしか出せなくなるのです。もともとネコは1ヶ月~数ヶ月に一度、毛玉を吐く行動をします。これは健康なネコでも見られる現象なので、過剰に心配する必要はないのですが、観察していて「毛玉を吐く回数が増えた。もしくは吐こうとする行動が増えた。」このような場合は毛球症にかかっている可能性があるので、病院を受診した方が良いでしょう。
特に長毛種のミヌエットは、毛を飲み込む量が多いので注意が必要です。
また、毛球症は飼い主さんによるブラッシングで予防可能ともいわれています。大切なスキンシップにも繋がるので、ぜひ定期的なブラッシングを心掛けてみてくださいね。ただし、なかにはブラッシングを嫌がる子もいるので、その場合は様子を見ながら少しずつ行なうのが良いでしょう。
心臓の筋肉が厚くなり、それによって心臓の収縮が上手くいかなくなってしまう病気です。遺伝が原因で発症することが多いため、具体的な予防法はまだ見つかっていません。
発病後、目立った症状が出ない場合もあるため、気づいた時には血栓症(けっせんしょう)を併発していることもあり、最悪の場合死に至るケースもあります。
では、病気を早期発見するためにはどうすれば良いのでしょうか?結論としては定期健康診断を受けるのが重要になります。肥大型心筋症はまだ画期的な治療法がないので完治は難しいですが、早ければ早いほど対症療法(たいしょうりょうほう)によって病気の進行を遅らせることは可能です。
嚢胞がたくさん出来る病気で、最悪の場合「腎不全(じんふぜん)」を引き起こしてしまう可能性があります。
多発性嚢胞腎についても具体的な予防法は見つかっていません。特に高齢ネコの罹患率(りかんりつ)が高いので定期健康診断を受けることで早期発見につながります。こちらも早ければ早いほど、対症療法によって病気の進行を遅らせることが可能です。
慢性腎臓病とは、腎臓が老化など何らかの原因によって炎症が起きてしまい、最終的には機能しなくなってしまう病気です。
この病気を予防するには肥大型心筋症と同様、定期的に健康診断を受けることが望ましいです。慢性腎臓病も画期的な治療法がないので完治させるのは難しいですが、早く見つければその分だけ対症療法(たいしょうりょうほう)により進行を遅らせることが可能です。
また普段からできる対策として循環タイプの給水器を使う、水分を多く含むウエットタイプのエサをあたえる、そしておやつはあげすぎない。といった日々の習慣で予防できる場合もあります。ぜひ心がけてみてくださいね。
ミヌエットの寿命は?
ミヌエットの寿命は12~14年といわれています。一般的なネコの寿命は12~16年なので、気持ち少しだけ短いといったところでしょう。ですが、かかりやすい病気にはどんなものがあるのか把握して気をつけてあげれば、長生きしてくれる可能性は十分にありますよ。
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ミヌエット 参考文献
- まるごとわかる猫種大図鑑 監修:CFA公認審査員 早田由貴子
- 世界中で愛される美しすぎる猫図鑑 監修 今泉忠明
- 猫との暮らし大百科 https://www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/
- みんなの猫図鑑 https://www.min-nekozukan.com/
- Pet Smile news forネコちゃん http://psnews.jp/cat/
- 子猫のへや https://www.konekono-heya.com/sitemap.html
- ねこちゃんホンポ https://nekochan.jp/
- 公益社団法人 埼玉県獣医師会 https://www.saitama-vma.org/topics/ネコの遺伝性疾患について/
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