カピバラ

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カピバラはのんびりした表情と温泉が好きなことで有名な、げっ歯類(げっしるい)の動物です。
とっても大きな体を持っているカピバラですが、実はモルモットやハムスターと同じ、ネズミの仲間ということを知っていますか?
カピバラの体のあちこちにあるとっても面白い特徴を知ると、カピバラを見るのがもっと楽しくなるかもしれません。
世界で一番大きなネズミの仲間、カピバラにはどんな特徴や秘密があるのかこっそりのぞいていきましょう!


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~基本情報~

哺乳綱ネズミ目(げっ歯目)-テンジクネズミ科

体長105~135cm 体重35~65Kg

カピバラの主な生息地(せいそくち)はブラジルやアルゼンチン、パナマなどの南米(南アメリカ)の東部です。水辺(みずべ)が好きで川や湖、沼などの水辺にある草原や森林で暮らしています。

世界最大のネズミの仲間であるカピバラは、通常10~20頭からなる群れで暮らしています。群れのメンバーは強いリーダーのオス1頭を中心に、たくさんのメスとその子どもたちで構成されていることが多いといわれています。

カピバラに決まった繁殖期(はんしょくき)はなく、1年を通して繁殖できますが、暖かい春頃に子どもを産むことが多いようです。妊娠期間(にんしんきかん)は150日ほどで、1回の出産で1~8頭の子どもを産みます。

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野生のカピバラは主に水辺に生えている草や、水生植物(すいせいしょくぶつ)を食べて暮らしています。他にも植物の新芽や柔らかい樹皮(じゅひ)なども食べているようです。ネズミの仲間らしく大きくて強い前歯を持っているので、硬い植物もバリバリと噛み切って食べてしまいます。


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カピバラのQ&A

カピバラの名前の由来は何?

1度聞いただけではちょっと覚えづらい、カピバラという名前にはどんな由来があるのでしょうか?実はこの「カピバラ」という言葉には、南アメリカの先住民の言葉で「細い草を食べる者」「草原の王」といった意味があるといわれています。

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間違えて「カピパラ」と覚えている人も多いので、そんな人を見かけたらこっそり正しい名前を教えてあげてください。


カピバラはどうしてよく水の中にいるの?

野生のカピバラの天敵はピューマやジャガー、アナコンダのような大きなヘビ、ワニなどの肉食動物です。カピバラはこれらの天敵に襲われると、身を守るために水の中に逃げ込みます。カピバラは泳ぎが上手なので、陸上にいるよりも水中にいた方が安全に過ごせるのです。

実はカピバラの体には水の中で身を守り、早く泳ぐための秘密がたくさん隠されています。まずはカピバラの足の指の間にある、水かきに注目してみましょう。この水かきがあることによって、カピバラは上手に水をかいてとても早く泳ぐことができます。

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次にカピバラの顔に注目してみましょう。カピバラの顔は目と耳、鼻が顔の上の方に一直線に付いていることがわかるでしょうか?カピバラはこの顔のおかげで水の中に隠れて呼吸をしながら、周りを見渡して音を聞くことができるのです。実はカピバラと同じように水の近くで暮らしている動物、カバも同じような位置に目や耳がついています。カバの生息地はアフリカですが、全く違う場所に住んでいるカピバラとカバが同じような顔をしているのは面白いですよね。

またカピバラは泳ぎだけでなく潜水(せんすい)も得意で、5分ほど息継ぎをしないで水に潜り続けられるといわれています。


カピバラの毛はなぜ硬いの?

意外に思えるかもしれませんが、カピバラの毛はタワシのように硬くてとてもゴワゴワしています。なぜカピバラの毛が硬いのかというと、それはカピバラが水の中に入ることが多いからです。

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カピバラの毛は硬くて水をほとんど含まないため、水から上がった時に体をブルブルと震わせるとあっという間に乾きます。長い時間濡れた毛が体に貼りついていると体温を奪われてしまうため、水の中にいることが多いカピバラの毛はあっという間に乾くようなつくりになっているのです。

ちなみにカピバラの皮膚はゴムのように硬くて、注射の針もなかなか刺さりません。


カピバラはなぜ温泉が好きなの?

カピバラといえば温泉に入っている、温泉が好きというイメージを持っている人も多いことでしょう。ではなぜ、カピバラは温泉が好きなのでしょうか?

カピバラは日本より暖かい南アメリカ出身の動物なので、寒さがとても苦手です。そんなカピバラには日本の冬は寒すぎるので、冬の間は水浴びをすることもできません。ですが温泉は温かいため、寒さが苦手で水が好きなカピバラにとってはとても過ごしやすい場所という訳です。

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ちなみに日本ではじめてカピバラために温泉を用意したのは、静岡県にある「伊豆シャボテン動物公園」です。飼育員さんがお湯を使って掃除をしていた時、カピバラが床にたまったお湯に手足やおしりをつけていたことからヒントを得て“元祖カピバラの露天風呂”がはじまったそうです。

なお冬の動物園では寒さに弱いカピバラのために、部屋にわらを敷いたりヒーターを付けたりして寒さ対策をしています。


カピバラは走ると意外と早いって本当?

本当です。

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草を食べたり日向ぼっこをしたりとのんびりしているイメージが強いカピバラですが、なんとその最高時速(さいこうじそく)は約50Kmだといわれています。人間の最高時速は約45km(ジャマイカ出身の元陸上競技選手、ウサイン・ボルト選手の記録)なので、実はカピバラはどんな人よりも早く走れるのです。


動物園のカピバラはどんな物を食べているの?

動物園では牧草(チモシーやオーチャードグラスなどのイネ科植物)を主食に、ニンジンやサツマイモ、キャベツ、リンゴなどの野菜や果物、ヘイキューブ(アルファルファというマメ科の牧草をキューブ状に固めたもの)や草食動物用のペレットなどを食べています。

それ以外にも笹の葉や生の牧草が大好きなので、おやつとして与えている動物園もあります。そしてカルシウム不足にならないように、カルシウムの粉などを振りかけることもあります。

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カピバラにエサをあげられるイベントをやっている動物園もあるので、エサをあげてみたい人は探して挑戦してみると良いでしょう。


カピバラのオスとメスを見分けるにはどうしたらいいの?

カピバラの性別を見分けたい時は、鼻の上に注目してみてください。

オスのカピバラには鼻の上に「モリージョ」と呼ばれる、黒いコブ状でほとんど毛が生えていない突起物(とっきぶつ)があります。メスにはモリージョがないため、鼻の上を見てみるとオスとメスを見分けられます。

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モリージョはオスの成長とともに発達して、はねばねばとした独特のにおいがある分泌液(ぶんぴつえき)が出るようになります。オスのカピバラはモリージョをあちこちにこすりつけて自分のにおいをつけ、なわばりの主張をしたり、メスに自分の存在をアピールしたりしているといわれています。

なおモリージョは若くて強いオスほど大きく発達し、逆に弱いオスや年を取ったオスのモリージョは目立たなくなります。


カピバラはペットとして飼えるの?

カピバラはとてもかわいらしく、またおっとりしていて見ているだけで癒されることからペットとして飼いたいと考える人もいることでしょう。実際にペット用として、カピバラを販売しているペットショップもあります。

カピバラはとても温厚で、人間に良くなつく動物です。しかしとても体が大きいためエサを食べる量が多く(1日に2~3キロ)、その分ウンチとオシッコの量も多いです。また水の中でウンチをする習性があること、夏はプールに入って暑さをやり過ごすことからカピバラが住む場所には大きなプールを用意する必要があります。そしてプールは毎日掃除しなければならないため、カピバラのお世話にはたくさんの手間と水道代がかかります。

またカピバラは寿命が5~10年と長く、驚いた時には想像以上に響く大きな声で鳴きます。また一般的なペットではないカピバラの病気やケガの治療ができる獣医さんも少ないため、カピバラをペットとして飼うのはおすすめしません。


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参考文献

東武動物公園「カピバラ」
http://www.tobuzoo.com/zoo/list/details/28/

京都市動物園「カピバラの死亡について」
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/news/20150422-14761.html

毎日新聞「図解で納得 癒やしのカピバラさん」
https://mainichi.jp/articles/20161120/mul/00m/100/00800sc

伊豆シャボテン動物公園「What is カピバラ?」
https://izushaboten.com/kapibara/what.html

伊豆シャボテン動物公園「元祖!カピバラの露天風呂ヒストリー」
https://izushaboten.com/kapibara/history.html

日本テレビ「カピバラの科学」
https://www.ntv.co.jp/megaten/archive/library/date/14/04/0420.html

BUSINESS INSIDER JAPAN「時速45キロ!陸上・ボルトのスピードをさまざまな動物と比べてみた」
https://www.businessinsider.jp/post-100731

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