馬耳東風(ばじとうふう)

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皆さんは馬耳東風ということわざを知っていますか?もしかすると、馬の耳に念仏なら知ってる!という方も多いかも知れませんね。
実はこの二つ、とても深い関連性があるんですよ。
馬耳東風はもちろん、馬の耳に念仏についてもこの機会に秘密を探ってみませんか?

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ことわざ情報

馬耳東風ってどういう意味なの?

人の意見や批評などを全く聞かず、聞き流してしまうことです。

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このことわざの成り立ちは?

中国の唐時代に、李白(りはく)が書いた「答王十二寒夜独有懐」という詩がきっかけと言われています。その中に「世人之を聞けば皆頭をふり、東風の馬耳を射るが如きあり」という一文がありますが、分かりやすくすると「書いた詩賦(しふ)を世間の人に聞いてもらうものの、みんな頭を振って分からないという。まるで春風が馬の耳を撫でても、馬にとっては何の感動や感情も湧かないかのように。」という意味です。

一説によると、詩の作者は李白ではないとも言われていますが、実際のところはよく分かっていません。いずれにしても、唐後の宋時代にはすでに馬耳東風が誕生していたのではないか?と考えられています。

そして馬耳東風は「答王十二寒夜独有懐」以外にも「和何長官六言次韻」という詩の中で使われており、作者は中国の宋時代、蘇軾(そしょく)という詩人です。彼は街中の人に自然の美しさや素晴らしさを説いても全く聞いてもらえないことを「何ぞ馬耳東風に殊ならん」と表現しました。

日本には「馬の耳に念仏」ということわざがありますが、実は馬耳東風が由来と言われています。そしてこの二つは意味がよく似ているものの、わずかにニュアンスが異なります。

馬耳東風は「話を聞き入れない」の意味があり、馬の耳に念仏は「話を理解出来ていない」という違いがあります。

つまり馬耳東風は、話の内容は理解しているけど聞き入れる気がない。馬の耳に念仏は、そもそも話の内容がよく分かっていないから聞いていない。実際に使う時は、この辺りを意識すると良いかも知れませんね。

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馬耳東風を現代風にアレンジしてみよう!

試しに、馬耳東風をちょっとだけ今風に言い換えてみましょう。

・天才は凡人の話をシカト
・好みじゃない異性からのメッセージは既読無視

こんな感じになります!

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この動物について


参考文献

コトバンク
ことわざを知る事典
https://kotobank.jp/word/馬耳東風

コトバンク
四字熟語を知る事典
https://kotobank.jp/word/馬耳東風

CAREER PICKS
https://career-picks.com/business-yougo/bazitohu/

故事ことわざ辞典
http://kotowaza-allguide.com/ha/bajitoufuu.html

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