馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)

日本で有名な馬の耳に念仏ということわざ。一度は聞いたことがあるものの、詳しい成り立ちまでは知らないという方も多いはず。
そもそもなぜ馬?念仏?不思議な言葉の組み合わせですよね。
この機会に馬の耳念仏について、詳しく見ていきましょう!

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ことわざ情報

馬の耳に念仏ってどういう意味なの?

本人のためにいくら意見をいっても、聞く耳を持たないので全く効果のないことです。

出典:https://pixabay.com/images/id-2829865/


このことわざの成り立ちは?

もともとは「馬耳東風(ばじとうふう)」という故事成語(こじせいご)からきています。

馬耳東風の意味は、人の意見や話を全く聞かず聞き流すことであり、中国の李白が書いた「答王十二寒夜懐」という詩のなかに、「東風の馬耳を射るが如きあり」という内容が出てきます。

つまり「春風が馬の耳を撫でても、馬にとっては何の感動や感情もわかない。」ということです。

中国で生まれた故事成語が日本へ伝わった際、実は馬耳東風ではなく「馬の耳に風」ということわざに変わって広まっていき、さらに風が念仏へと変化し、最終的に馬の耳に念仏ということわざが誕生しました。

どんなにありがたい話を聞かせても、馬にとっては興味がないので吹く風と何ら変わりやしない。気にも留めない。といった感じなのでしょうね。

ちなみに、馬は何の聞く耳も持とうとしない人間を比喩(ひゆ)しているので、実際馬に念仏を聞かせたという訳ではないようです。

意外にもこのことわざは二通りの使い方があり「何を言っても反省の色が見えない。馬の耳に念仏だ。」の悪い意味と、「どんなにけなされても落ち込まないなんて凄い。馬の耳に念仏だ。」の良い意味があります。

※比喩とは例えたい何かを、別の何かに置きかえて表現することです。

出典:https://pixabay.com/images/id-3246447/


馬の耳に念仏を現代風にアレンジしてみよう!

試しに、馬の耳に念仏をちょっとだけ今風に言い換えてみましょう。

・馬の耳に讃美歌
・馬の耳に講演会
・馬の耳に戦争体験

こんな感じになります!

出典:https://pixabay.com/images/id-742427/


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この動物について

参考文献

goo国語辞典
https://dictionary.goo.ne.jp/word/馬の耳に念仏/

コトバンク
ことわざを知る事典
https://kotobank.jp/word/馬の耳に念仏

よこはま動物園 ズーラシア
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/zoorasia/details/post-771.php

CAREER PICKS
https://career-picks.com/business-yougo/bazitohu/

新纂浄土宗大辞典
http://jodoshuzensho.jp/daijiten/index.php/馬の耳に念仏

故事ことわざ辞典
http://kotowaza-allguide.com/u/umanomimininenbutsu.html

アイキャッチ画像
https://pixabay.com/images/id-379806/