皆さんは豚に真珠ということわざを聞いたことがありますか?
一見すると何のつながりもなさそうな動物と高級品ですが、実は意外なところから成り立っているんですよ。
それでは早速、このことわざの詳細について見ていきましょう!
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ことわざ情報
豚に真珠ってどういう意味なの?
どんなに貴重なものでも、価値の分からない者には与えても意味がなく役に立たない。無駄ということです。

このことわざの成り立ちは?
豚のような家畜は他にも、牛やニワトリがいますよね。では一体なぜ豚がこのことわざに使われるようになったのでしょうか?
もともと豚に真珠ということわざは、意外にも英語のイディオム、そして新約聖書(しんやくせいしょ)に書いてある例え話から来たといわれています。
一部抜粋したものが「聖なる物を犬に与うな。真珠を豚の前に投ぐな。おそらくは足にて踏みつけ、向き返りて汝らを噛みやぶらん」という文章です。
分かりやすくすると、「犬に聖なるものを与えてはいけません。豚に真珠を与えてはいけません。恐らく彼らはその行動を攻撃されたと勘違いし、それらを踏みつけてあなた達に攻撃してくるでしょう。」といった意味になります。
この新約聖書のなかで豚は汚れた動物、愚かな生き物とされています。
なぜそんな風な扱いを受けたのかというと「愚かな人間のように貪欲(どんよく)で何でも食べちゃうから」や「神がそのようにおっしゃったから」などの理由があげられます。
そんな動物に対してどんなにありがたい物を与えたとしても意味がない。素晴らしい神の教えを説いたとしても意味がない。
実際豚に真珠を与えたのではなく、貪欲な人間のことを汚らわしい豚に置き換えて、このようなことわざが誕生したのではないかと考えられています。
日本では明治から大正にかけて「豚に真珠を投ずる」や「豚に真珠を投げる」といった感じで使われていたようですが、類似ことわざの「猫に小判」の影響を受け、動詞が省略されていきました。

豚に真珠を現代風にアレンジしてみよう!
試しに、豚に真珠をちょっとだけ今風に言い換えてみましょう。
・豚に最新型iPhone
・豚にMacBook Pro
・豚に純金
・豚に現金
こんな感じになります!

類似のことわざ
猫に小判(ねこにこばん)
馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
犬に論語(いぬにろんご)
牛に経文(うしにきょうもん)
牛に対して琴を弾ず(うしにたいしてことをだんず)
豚に念仏猫に経(ぶたにねんぶつねこにきょう)
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この動物について
参考文献
goo国語辞典
https://dictionary.goo.ne.jp/word/豚に真珠/
TRANS.Biz
https://biz.trans-suite.jp/5785#i-10
コトバンク ことわざを知る事典
https://kotobank.jp/word/豚に真珠
故事成語を知る事典
https://kotobank.jp/word/豚に真珠
故事ことわざ辞典
http://kotowaza-allguide.com/hu/butanishinjyu.html
アイキャッチ画像
https://www.pexels.com/ja-jp/photo/3178266/