
サイといえば大きな角が特徴的ですね。
動物園でもよく見ることができる動物です。
しかし、近年では密猟(みつりょう)などにより数が減少しています。
サイはどんな生き物なのか、詳しく探っていきましょう。
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~基本情報~
哺乳類-奇蹄目-サイ科
スマトラサイ 体長:約2.4~3m 体重:約800~1000㎏
シロサイ 体長:約3.5~4.2m 体重:約3500㎏
サイの生息地はアフリカ大陸と東南アジアに分かれています。
サイは基本的に単独行動をして暮らしているのです。
例外として若いメスのサイが群れを作ることもあります。
食事は主に植物を中心とした草・葉・樹皮・枝・果物を食べています。
日が差している日中は、日陰(ひかげ)で休んだり泥浴びをしたりして生活をしています。
食べ物を求めて行動を始めるのは、夕方の日が落ちた頃から動き始めるのです。
オスには縄張りが存在し、糞(ふん)やおしっこを使い自分の縄張りを主張します。
エサが少ない時期になると、他のサイがエサを求めて縄張りに侵入することがあり攻撃されることもあるのです。

以前にインドで起きた事件では、メスのサイが子どもを探してオスの縄張りに侵入してしまい交尾を断った結果、
オスに殺されてしまったこともあります。
交尾を断られたことで殺してしまう凶暴(きょうぼう)な性格もあるのですね。
サイのオスは交尾をするために戦うことがあり、戦いに勝った強いオスがメスと交尾することができます。
サイは交尾をする時間は長く、1回の交尾で約30分以上かかります。
体が大きい動物なので、交尾の体勢を30分以上続けるのは大変そうですね。
無事に交尾が成功しメスが妊娠をすると約15~18ヵ月後に出産をします。
サイの種類によっても妊娠期間は変わってきます。
サイの繁殖(はんしょく)ではまだ知らないことが多く、
サイ自体の数も減少しているため人工的(じんこうてきに)に繁殖させることが難しい動物でもあります。
この先、サイが絶滅してしまわないように研究が進むことを願います。
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サイのQ&A
サイの視力はどのくらいなの?
サイの視力はとても悪く物を判別するのが難しいです。
距離としては約30m先も見えないほどで、たまに約5~6m先の物でも判断できないことがあります。
そのため、サイは警戒心が強く動く物を敵だと認識してしまうと突進(とっしん)します。
突進されてたくましい角で突かれたら一溜(ひとた)まりもないですね。

サイはどのくらいのスピードで走れるの?
サイは体が大きいことから早く走れなさそうに見えますが、実は時速50kmもの早さで走ることができます。
逃げるための早さというよりも、敵に攻撃するための早さです。
そのスピードで突進されたら人間は逃げることができませんね。

サイの角は、骨ではなくて爪って本当?
サイの角は見た目では、骨が突出(としゅつ)しているように見えますが実は違います。
ケラチンという繊維質(せんいしつ)から角は作られているのです。
このケラチンは、人間で表すと髪・爪・皮膚の成分と同じです。
サイの角は、私たちの髪が一生伸び続けるのと同じく伸びます。
そのため、サイは岩場などを利用して自分の角を削り整えています。

サイはどうして泥浴びをするの?
サイが泥浴びをする理由は2つあります。
1つ目に、泥が防虫剤(ぼうちゅうざい)の役割を果たしてくれます。
ハエや寄生虫から身を守るために付けているのです。
2つ目は、アフリカなどの暑い日差しから皮膚を守ってくれます。
アフリカのようにとても紫外線(しがいせん)が暑い地域では、皮膚が乾燥しやすいため泥でコーティングをしているのですね。

サイはどうして密猟されているの?
サイが密猟されている原因は「角」にあります。
サイの角はとても高く売れるので狙われているのです。
サイの角はどうして高く売れるのでしょうか?
それは、中国やベトナムを中心とした地域では健康促進(けんこうそくしん)や治療薬としてサイの角が使えると信じられているからです。
角でも神経のない部分を取る分には大丈夫ですが、密猟者はできるだけ根元から抜きとろうとするのでサイは殺されてしまいます。
サイは強いですが唯一の天敵は私たちです。
私たち人間の身勝手な行動によって多くのサイの命を奪ってしまったことを忘れないようにしましょう。

サイが「火」に反応するのは本当?
サイは別名に「森の消防士」と呼ばれています。
なぜそのように呼ばれるようになったのでしょうか?
森で火災が発生するとサイは寄って来て、足の裏で踏みつけるようにして火を消します。
なぜ火に反応するのかは、はっきりと分かっていません。
人間がサイの生息地で焚火(たきび)をすると、サイが火事だと思い走ってくることがあります。
人間を狙ったわけではありませんが、焚火の近くにいると一緒に攻撃されてしまうこともありますので気を付けなくてはいけません。

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サイの種類
・インドサイ
・クロサイ
・シロサイ
・スマトラサイ
・ジャワサイ
参考文献
ウィキペディア「サイ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/サイ
private zoo garden「動物図鑑/サイ」
https://pz-garden.stardust31.com/kitei-moku/sai-baku-ka/sai.html
生き物宇宙紀行
https://ikimono-matome.com/rhinoceros/
天王寺動物園スタッフブログ「世界のサイの日」
http://blog.livedoor.jp/tennojizoo/archives/41842158.html
FUNDO「サイの角は骨ではなく毛ってホント?密猟が絶えないのはなぜ?」
https://fundo.jp/261736
ナショナルジオグラフィック「動物図鑑 シロサイ」
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428850/
【動物雑学】「知らなかった”サイ”の秘密!目が超悪い?なぜ「森の消防士」と呼ばれるの」
https://www.vario-media.net/impact/20180901_42034/
アフリカゾウの涙「サイを密猟から守る」
https://www.taelephants.org/project/rhinoceros.html