マーラの名前の由来は何？

ところでマーラという、変わった名前にはどんな由来があるのでしょうか？

今回マーラの名前の由来について調べましたが、残念なことにその由来はわかりませんでした。カピバラのように先住民の言葉が由来なのか、モルモットのように勘違いで名付けられてしまったのか、はたまた違う由来があるのか…とても気になりますね。

なおマーラの学名は「Dolichotis patagonum」で、英語では「Patagonian Mara」と呼ばれています。日本では別名として、「パタゴニアウサギ」と呼ばれることもあります。

マーラはどうしてそこに住んでいるの？

マーラは南アメリカ（ボリビア、アルゼンチン、チリなど）に生息しています。

マーラがなぜ南アメリカ周辺に生息しているのか、詳しい理由はわかりませんでした。しかし南アメリカ周辺はテンジクネズミの仲間が多く生息していることを考えると、南アメリカはテンジクネズミの仲間にとって食べ物や住む場所が多く、生活しやすい場所なのかもしれません。

マーラは何を食べているの？

マーラは草食性の動物で、野生では主に植物（イネ科植物やサボテン、植物の根や花、果実など）を食べています。

動物園では牧草をメインに草食動物用ペレット、野菜（キャベツ、サツマイモ、ニンジンなど）や果物（リンゴ、バナナ、パイナップルなど）を与えています。

マーラはどんな性格なの？

マーラはとても繊細（せんさい）で、臆病（おくびょう）な性格だと言われています。

そのためちょっとしたことでもとても驚いて飛び上がったり、走って逃げようとしたりします。動物園では飼育されているマーラが驚いて飛び上がってしまい、大ケガをしてしまった…という事例もあります。マーラとふれあいができる動物園もありますが、ふれあいをする時は驚かさないように優しく接してあげてくださいね。

マーラの夫婦は仲良しって本当？

本当です。 マーラは一夫一妻制（いっぷいっさいせい）の動物で、一度オスとメスのペアができると一生そのペアが解消されることがないといわれています。ペアは基本的にいつも一緒に行動していて、どちらかが食事をしている間はもう一方は食事をせず、周りを見張っています。

マーラのペアの絆は強く、ペアが解消されるのは片方が死んでしまった時だけだと考えられています。

マーラはどんな動物の仲間なの？

ところでマーラは、どんな動物の仲間か知っていますか？初めてマーラを見た時はウサギやカピバラ、シカやカンガルーなど、いろいろな動物に似ているなぁと感じる人も多いのではないでしょうか。

実はマーラはネズミの仲間で、モルモットやカピバラと同じ「テンジクネズミ目」と呼ばれる動物の仲間に分類されています。テンジクネズミの仲間はしっぽがない動物がほとんどですが、マーラには短いしっぽがあります。またマーラとカピバラ、モルモットは前脚の指の数が4本ですが、後脚の指の数は3本という特徴があります。

マーラはなぜ耳や足が長いの？

マーラは南米に広がる、「パンパ」と呼ばれる草原地帯に生息しています。パンパには見渡す限り広い草原が広がっていて障害物がほとんどなく、身を隠すような場所がありません。

そのためマーラは天敵をより早く発見するために大きな耳を使い、周りの音を常に注意して聞いています。また長い足を使って時速45kmほどのスピードを保ち、長い距離を走ることもできます。

マーラはペットとして飼えるの？

ところで日本国内において、マーラをペットとして飼うことはできるのでしょうか？

マーラは入手することが難しいものの、ペットとして飼うことはできます。珍しい動物やエキゾチックアニマルを扱うショップで販売されていることがあるため、飼いたい人はショップに問い合わせてみても良いかもしれません。

マーラは小さい頃から慣らすと人によく慣れ、大きな声を出すこともほとんどありません。しかし「マーラはどんな性格なの？」でも説明した通り、マーラは非常に臆病であり、ちょっとしたことで驚いて大ケガをしてしまうことがあります。また一般的なペットではないため、マーラを診察したことがある、診察できる獣医師は多くないことでしょう。

そのためマーラを飼う時はマーラがケガをしないような環境を整え、マーラの診察ができる獣医師を探しておかなければなりません。マーラはなんともかわいらしく、魅力的な動物ではありますが、安易な気持ちで飼うことはおすすめできません。

マーラが見られる動物園はあるの？

マーラは高知県の「高知県のいち動物公園」、茨城県の「日立市かみね動物園」、群馬県の「群馬サファリパーク」、兵庫県の「神戸どうぶつ王国」など、多くの動物園で飼育されています。

エサをあげたりなでたりといったふれあいができる動物園もあるため、気になる方は探してみると良いかもしれません。

マーラはどのくらい生きるの？

マーラの寿命は、7～10年ほどだと考えられています。

一番長く生きたマーラの情報は得られませんでしたが、2014年まで埼玉県の「狭山市立智光山公園こども動物園」で飼育されていた「サブロウ」はなんと16年も生きたそうです。

マーラにはどんな敵がいるの？

野生におけるマーラの天敵は、パンパスギツネやパンパスネコ（コロコロ）、猛禽類（もうきんるい）などの肉食動物だといわれています。

しかしマーラにとって、一番の敵は私たち人間です。マーラは毛皮を取るために捕まえられたり、生息地が開発されてしまったりして、生息数が減少傾向にあると考えられています。最近は放牧中の家畜や逃げ出した家畜（ヒツジやヤギなど）がパンパの草を食べてしまい、マーラの食べ物が減ってしまっている地域もあるようです。

そんなマーラは国際自然保護連合（IUCN）のレッドリストでは“現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては、より危険度の高い絶滅危惧に移行する可能性のある種”として、「準絶滅危惧種（NT）」に分類されています。